原子力規制委員会がスタートしているが、現状は「原子力規制委員会設置法」が認めた例外規定に基づいて内閣が委員長と委員を任命しただけで、本来必要な国会の同意を得ていない状況である。 前国会では野田内閣は7月に委員の内示をしておきながら、なぜか閣議決定を会期末ぎりぎりの8月末まで引き延ばし、結局時間切れで国会の同意のための採決は行われなかった。一説には民主党内で賛否が分かれており、再び造反や離党者が出るのを嫌がって、採決を引き延ばしたのではないかといわれている。 「規制委員会設置法」は、以下の例外の場合は内閣が任命できるとしている。 (1)国会が閉会中、あるいは衆議院が解散中の場合 (2)原子力緊急事態宣言が宣言されている場合 現在は(1)の規定を使って任命されているわけである。 (1)に基づいて任命した場合には、次に召集される国会で同意を得なければならず、この国会で同意を得られなか