概要1月末日をもって、北海道帯広市にあった百貨店「藤丸」が閉店した。 創業は明治33年で、122年間経営したことになる。このあたりではよくあるパターンで、開拓地で呉服商で立身し昭和初期にデパートへと展開してきた地元の百貨店だった。 例えば釧路市の丸三鶴屋や野付牛(北見)の丸い伊藤と系列は異なれど同じような環境で、開拓地の百貨店として成長してきた。 諸賢ご存知の通り、百貨店などという業態は今日び全く下火となっている。 北海道の田舎においては高度経済成長期以降、郊外に新興市街地が伸長し、多くの人が自動車で移動する時代になった。 そして平成10年の大規模小売店舗法の廃止、大規模小売店舗立地法の制定が運命を定めた。 この20年、みんな車で郊外の大規模店舗に行く。「中心市街地」の意義は消えた。 人々のリアクションへの違和感1月に入ってから藤丸は連日客でごった返し、最終日には閉店後まで人々が店に集って