ロシア国防省との確執を深め、首都モスクワに部隊を進めていた民間軍事会社ワグネルの代表プリゴジン氏は、部隊を引き返し、本格的な武力衝突は回避されたとみられます。 プリゴジン氏はなぜ一転して部隊を引き返したのか? 狙いはどこにあったのか? プーチン政権やウクライナの戦況への影響は? ロシアの安全保障に詳しい防衛省防衛研究所の兵頭慎治さんの解説です。 (6月25日NHKニュースで放送された内容です。動画は5分18秒。データ放送ではご覧になれません) 防衛省防衛研究所の兵頭慎治研究幹事は、民間軍事会社ワグネルの代表プリゴジン氏が今回の行動を起こした狙いについて、「ロシア国防省はワグネルなど民間軍事会社に契約を結んで事実上、指揮下に入るよう命じていた。しかし、プリゴジン氏は国防省との契約を拒否し、ワグネルの存続とみずからの政治的な影響力を維持したいという狙いがあったのではないか」という見方を示しまし