イメージ戦略に長けていた安倍政権 8月28日、安倍晋三首相が辞任会見をおこなった。7年8ヶ月にわたる憲政史上最長の安倍政権がついに終わる。 その中心に置かれていたのは「アベノミクス」と呼ばれた経済政策だ。大胆な金融緩和・機動的な財政出動・民間投資を喚起する成長戦略からなる「三本の矢」、そしてそれをアップデートした「新・三本の矢」が、その目玉だった。 だが、それらの政策よりも安倍政権が注力したのは、やはり政局だ。安保法制における解釈改憲、森友・加計学園、公文書改ざん、桜を見る会、新型コロナ対策等々、多くの疑惑と問題が生じたものの、支持率は概ね安定していた。 これほどまでの長期政権となったのは、やはり政局のわたり方が巧みだったからだ。それは、極めてイメージ戦略に長けていたことも意味する。この点において、間違いなくポピュリズム政権だったと言える。 この記事では、安倍政権のポピュリズム戦略について
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