5年後に迫った東京五輪。ランナーはどう五輪を迎えるべきか、ランとランナーを取り巻く環境は五輪後どう変わるのか――。'64年の東京、北京、ロンドンのラン事情とともに考えてみた。 好評発売中のNumber Do「ランの未来学。」より、記事を公開します。 オリンピックはひとつのムーブメント。祭りが終わってからも、その遺産――レガシー――は後世に残る。 1964年の東京オリンピックが遺したものには有形、無形のものがあり、たとえば駒沢オリンピック公園には本格的なランニングのコースが整備され、駒澤大学など有力大学が強化の現場として実際に使用している。 また、ライフスタイルに影響を与えることもあって、今や誰でも知っている「皇居ラン」が始まったのは、東京オリンピックがきっかけだったのはご存知だろうか? 当時の週刊誌によると、オリンピックに触発された銀座の高級クラブのホステスたちが、深夜に皇居一周のマラソン