東京の都心から30~40キロをぐるり、横浜、町田、八王子、福生、川越、柏、木更津……と330キロ。縄文時代から居住に好まれ、歌になり小説になり。この「郊外」人気エリアの地形が、「隈研吾」の建築の一翼をも担っていた。その意味は? 柳瀬 設計された「Hisao & Hiroko Taki Plaza」が東京工業大学(目黒区大岡山)にいよいよ竣工ですね(対談・撮影は東工大で行われた。お二人の後ろに見えるのが、このTaki Plaza)。コロナ禍で遅れましたが、学生の国際交流の拠点となり、図書館とも接続するようですね。 隈 大岡山に「建築ではなく、丘をつくろう」というコンセプトで、傾斜をそのまま利用して階段状に高さのレベルを持たせました。学んでもいいし友達と話してもいい、連続的な斜面だから、好きな場所を勝手に選べます。 柳瀬 東工大は呑川(世田谷区、目黒区、大田区にまたがる東京都の二級河川)の「流