『すべて真夜中の恋人たち』が、小説部門では日本で初めて、全米批評家協会賞の最終候補に選ばれている作家の川上未映子さん。生まれた環境ゆえに苦難が絶えず、生きてゆくために犯罪に手を染める少女たちを描いた川上さんの長篇小説『黄色い家』が話題を呼んでいます。家族問題に長年取り組んできた臨床心理士の信田さよ子さんと川上さんが、家族、お金、社会、そして善悪について語り合いました。 (構成=福永妙子 撮影=玉置順子(t.cube)) 手持ちのカードで生き抜く 信田 『黄色い家』、大変興味深く拝読しました。日本には、困窮しているのにどこからも支援の手が届かず、今いる環境から抜けられそうもない子ども、そして大人たちが確実に存在する。それは、私の仕事を通しても、メディアで見聞きする事件でも承知しています。そうした人たちのことをここまで書かれたのはすごいなと思いました。 川上 ありがとうございます。自分の体験に
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