生産管理においてもプロジェクトマネジメントにおいても、「総量」(Gross)と「正味量」(Net)の区別はつねに重要である。たとえば、「3時間待ちの3分診療」という、大病院を皮肉ったことばがあるが、私はこれをスケジューリングの説明の時に、よく使う。「3時間待ち」は、入ってから出るまでの総リードタイムをさし、「3分診療」は正味作業時間をさす。リードタイムの総量には、かなりの待ち時間が含まれていて、これをどう取り除くかがタイム・マネジメントの要点となる。 あるいは、総所要量と正味所要量という区別もある。総所要量とは、最終的に出荷(産出)しなければならない数量である。一方、正味所要量とは、総所要量から引当可能在庫量を差し引いたものにあたる。100個の需要があっても、手元に70個の未引当在庫があれば、正味所要量は30個になる。これが生産オーダーの数量の基準になる。つまり、正味とは基準となる量を与え
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