神戸市は12日、保冷状態を維持しなくてはならない米ファイザー社製の新型コロナウイルスワクチンを誤って常温で保管し、接種960回分が使用不能になったと発表した。配送業者の手違いがあったといい、このワクチンは廃棄処分にする。 11日午前、各区役所から東灘、中央、北区(北神地区)の3接種会場にワクチンを配送した際、配送員が誤って保冷ボックスからワクチンが入った発泡スチロール箱を取り出し、市が委託する現地スタッフに手渡した。保冷ボックスは回収し、最長3時間、常温状態が続いたという。 各会場の保冷庫の鍵は市職員が管理し、届いたワクチンは市職員が保冷庫に移すまで保冷ボックスで保管することになっていた。市は保冷ボックスごと現地スタッフに渡すよう配送業者に指示したが、配送員に徹底されていなかったという。各会場の集団接種は午後からで、正午すぎに来た市職員がミスに気付いた。 市健康局は「非常に貴重なワクチンを