長崎県南島原市深江町で、家畜の子牛やヤギが野犬の群れに襲われる被害が相次いでいる。 過去に集中的な被害はなかったが、今年3月以降、雲仙・普賢岳の麓や周辺で断続的に11件発生。小学校と数十メートルしか離れていない被害現場もあるため、市は本格的な捕獲に乗り出した。 市によると、11件の被害では、子牛24頭が死傷または行方不明となり、ヤギは2頭、鶏は20羽が食い殺された。盛りがつく3月と9月に目立ち、10月にも2件発生。市の試算では被害総額は計約200万円に上っている。 畜産農家らの目撃情報では、野犬は4~6匹ずつのグループで行動。うち1匹が畜舎を下見した後に集団で襲いかかったり、1匹がほえて子牛の注意を引いている間に、残りの犬が後ろからかみついたりするなど、巧みに連係している。行動は夜から明け方に限り、親牛から離れた子牛だけを狙うなど、警戒心も強い。 深江町に被害が集中する要因については〈1〉