【北京=比嘉清太】中国国営新華社通信は4日、国務院(中央政府)が、香港出先機関トップである王志民(ワンジーミン)駐香港連絡弁公室主任(62)を交代させる人事を決めたと伝えた。香港では昨年6月から反政府抗議運動が続いており、事実上の更迭とみられる。 後任には、中国西部・青海省や山西省で共産党委員会書記を歴任した党中央委員(閣僚級)の駱恵寧(ルオフイニン)氏(65)が就く。地方トップを複数経験した高官を香港の出先機関トップに送り込む人事は異例だ。香港政策を仕切り直す狙いとみられるが、駱氏に香港政策に関わった経験はなく、混乱を収束させられるかどうかは未知数だ。 王氏は香港政策に長年関わり、2017年9月から香港出先機関トップに就いていた。習近平(シージンピン)国家主席のかつての勤務地である福建省の出身で、習氏に近いとみられている。転出先などは伝えられていないが、今後、新たなポストで処遇される可能