2010年10月01日07:52 カテゴリ法/政治 過剰な正義 きのう情報通信政策フォーラムのシンポジウムで、個人情報保護法の話が出た。ゲストのScott Cleland氏は、グーグルがヤフーの検索エンジンになったら個人情報を収集して独占すると警告したのだが、日本人は今ひとつピンと来なかった。個人情報保護法に違反する大きな事件が起こったことがないからだ。 それは当たり前だ。個人情報保護法では5000人以上の個人情報をもつ事業者はすべて規制の対象になるが、この場合の個人情報とは個人名を含む。企業のコンピュータに5000人の人名が入っていないことはまず考えられない(たとえば年賀状ソフトには4000万人の住所氏名が入っている)ので、すべての企業は個人情報取扱事業者であり、ほとんどの企業は違法状態なのである。 すべての企業は個人情報目的を特定し、それを本人に対して通知・公表し、本人の同意なく利用目