開発技法、プロセス、プラクティスが期待通りの効果を出す場合には、何らかの前提があることがほとんどだ。 その前提と技法、プロセス、プラクティスをセットにして考えると、さらなる改善や横展開につながると考えている。私の専門分野の1つであるエンピリカルソフトウェア工学では、前提をコンテキストと呼び、その記述とともに結果や結論を述べるよう推奨されている。 コンテキストは、ある結論(たとえばある技法が非常によい効果をもたらした)に対して、その原因、前提を考えることにより明らかになる。「組込みだから」「社内システムだから」「40代男性だから」等、思いつくままに定義すると的外れになることが多い。 具体的なコンテキストを抽出するシステマチックな方法は存在しないが、たとえば、他プロジェクトへの展開や次に活かそうとしたときに、前提がそろっているかどうかを考えると、いくつかが浮かんでくるだろう。 私はコンテキスト