今年5月の全人代で火花を散らす?習近平と李克強 Carlos Garcia Rawlins-REUTERS <5月の全人代から8月の水害被災地視察にいたる共産党のさまざまな行事の水面下で、習近平と李克強の激しい暗闘が繰り広げられていた。その勝者は?> 今年5月28日、年に一度の全国人民代表大会(全人代)が閉幕したその日、中国の李克強首相は恒例の首相記者会見で「爆弾発言」をした。中国の貧困問題についての記者質問に答える中で「今の中国では、6億人が月収1000元前後」と発言したのである。 記者会見は中国中央電視台(CCTV)によっても中継されていたので、李がそこで淡々と披露したこの数字は直ちに全国に伝わってマスコミと国民の間に大きな波紋を呼んだ。 今年3月に国家統計局が公表した2019年の国民1人当たりGDPは7万892元(1万392ドル)で、初めて1万ドルの大台を超えた。一方、14億の国民の
![習近平vs李克強の権力闘争が始まった](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/0fd2e328a8d78d2756a0e1b4e8f67d60a6ff0043/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fwww.newsweekjapan.jp%2Fsekihei%2Fassets_c%2F2020%2F08%2Fsekihei200829-thumb-720x480-212160.jpg)