完全失業率によって雇用情勢を判断する場合、不況時に就業意欲を喪失し労働市場から退出する者が発生することで完全失業率が低下し、雇用情勢の悪化を過小評価することがある。この効果(就業意欲喪失効果)を補正し、完全失業率とは異なる方法で推計した「真の失業率」を最新のデータを加えて更新した。 6月の結果をみると、完全失業率(季節調整値)は2.8%と前月より0.1ポイント低下したが、真の失業率は2.3%と前月より0.1ポイント上昇した。グラフの真の失業率は後方移動平均によるもので、足許の動きは緩慢である。このため季節調整値(後述のCSVファイルを参照)でみると、4月3.5%(前月差1.4ポイント上昇)の後、5月は前月と同水準、6月は0.1ポイント低下した*1。 非自発的失業者は前年差で増加(5カ月連続)し、非正規雇用の減少も先月と同様であるが、正規雇用は増加に転じた。一般職業紹介状況(厚生労働省)の新