いろいろあった2012年のシーズンが終わった。今年も数字を見ればボロボロに負けたわけだが、来年以降の上昇を感じさせる要素が何もなかったわけじゃない。特に長い間定着しなかった正捕手争いに19歳の新人が割って入ってきたことは、今シーズン最大の収穫と言ってもいいだろう。高卒ルーキーとしては谷繁元信(現・中日)以来、23年ぶりのスタメンマスクを被った未来の正捕手候補――。そう。それでも、ベイスターズには高城俊人がいる。 「シーズン途中から1軍の試合に出させてもらいましたけど、ホントにまだまだです。バッティングは打てない、盗塁も刺せない、何より勝てなかった。僕の理想は“勝てるキャッチャー”です。高校時代はわからなかったけど、プロに入って『キャッチャーで勝つ』ってことがあるんだと実感しました。特にドラゴンズの谷繁さんは、言葉ひとつでピッチャーの動きがまるで変わるんです。今年のCSも谷繁さんばっかり見