マダニ感染症の患者確認県と飼い犬陽性率 【中村通子】マダニを介してうつるウイルス病「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」の患者が見つかった13県のうち3県で、地域の飼い犬もウイルスに感染していることが山口大の調査で分かった。犬の散歩道という身近な生活圏にも、ウイルスが潜んでいる証拠だ。20日に岐阜市で始まった日本獣医学会で発表した。 山口大の前田健教授(獣医微生物学)らは昨年、40都道府県で動物病院を受診した飼い犬計743匹の血液を調べた。その結果、山口、熊本、宮崎の3県で、調べた飼い犬の16〜5%が、ウイルスに感染したことを示す抗体値が高い強陽性だった。厚生労働省結核感染症課によると、人間の患者は13日現在、13県で43人(うち18人が死亡)確認されているが、そのうち兵庫県と鹿児島県では今回の飼い犬調査は出来ていない。 犬の場合、SFTSウイルスに感染しても発病したという報告はな