パリ(CNN) フランスのサルコジ政権が犯罪防止を理由に、かつて「ジプシー」と呼ばれた少数民族ロマの国外退去を進めている問題をめぐり、パリ東部で4日、同政権の政策に抗議する大規模なデモが行われた。 デモは人権団体や労働組合、反サルコジ派の政治団体など50のグループが主催。デモ隊の列は一時、共和国広場からバスチーユ広場まで2キロ余りに及んだ。警察は参加人数を1万2000人と発表したが、主催者側は5万人に上ったと主張し、国内130都市で同様のデモが実施されたと述べた。 サルコジ大統領は治安対策として、不法滞在のロマに対する取り締まりを強化し、最近もリヨンなどの都市でキャンプを撤去するなど、今年すでに約8300人を出身国のルーマニアやブルガリアへ送還している。さらに一部の移民らによる警察署襲撃事件などを受け、議会ではこうした犯罪や重婚、女子割礼などで有罪となった帰化移民から国籍をはく奪する法案が