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  • 駆け落ち/失踪 (5回連続・最終回) - メモリの藻屑 、記憶領域のゴミ

    友人Nが失踪してから10数年が過ぎた。その年の夏、オレは夏休みを利用して北海道の実家へ帰省していた。帰省した時はいつもお定まりのように自転車に乗り、田舎町の更に外れの、野原や、海辺や、牧場や、人の手がほとんど付いていない原野を走り回っていた。 帰省して3日目ぐらいのその日は、自然にも飽きて市街地を特にあてがあるわけでもなく自転車でクルクル廻っていた。高校を卒業してすぐ上京したものだから、オレの田舎での思い出は高校止まりである。あの頃通っていた学校や、通学路や、行き帰りに使っていたバス停や、寄り道していた喫茶店や映画館の近くを通ると、懐かしさで胸の奥がちりちりと疼くのを覚えた。オレは随分と若い内から感傷的な人間だった。そのときも、自転車を漕ぐスピードで後ろへと通り過ぎてゆくそんな風景を眺めながら、学生だった時の友人達の顔や、その友人達と日夜繰り広げられた馬鹿騒ぎや、決して成就しなかった密やか

    駆け落ち/失踪 (5回連続・最終回) - メモリの藻屑 、記憶領域のゴミ
    Stroszek
    Stroszek 2011/12/16
    >10数年で、人の顔は、ここまで変わってしまえるものなのか。この変わり果てた人相こそが、Nの選んだ人生の結果なのか。
  • 駆け落ち/失踪 (5回連続・第4回) - メモリの藻屑 、記憶領域のゴミ

    オレはもうNのことが分からなくなっていた。Nは例によって「部屋を探す」「仕事を探す」などと言っていたけれども、最初の一週間の、あのまるで手応えの無いやりとりに、オレはNを信用する気をすっかり失ってしまっていた。Nも多分、もうどうしていいのか、分からなくなっていたのだろう。彼はただひたすら、自分の現実を見る必要の無い逃げ場を探して、あてども無く右往左往し続けていただけなのだろう。逃げて逃げ続けていれば、ひょっとしたら、自分と自分の愛する彼女とが幸せに暮らせる、夢のような場所に辿り着けるのかもしれない、彼は当にそんなふうに思っていたのだろうか。それとも、なにもかもが駄目になってしまうことを確信しながら、それでも、それを先延ばしにするためだけに、ひと時でも長く彼女と居ることのできる時間を得るためだけに、自分を騙し続けて破滅へとひた走っていたのだろうか。 オレが遂に我慢しきれなくなったのは彼らが

    駆け落ち/失踪 (5回連続・第4回) - メモリの藻屑 、記憶領域のゴミ
    Stroszek
    Stroszek 2011/12/16
    家主自らまず部屋を出て行ったのが凄い。こういう状況になったとき、自分はそうできるだろうか・・・。
  • 駆け落ち/失踪 (5回連続・第3回) - メモリの藻屑 、記憶領域のゴミ

    ドアの前に立っていたのは友人Nの弟だった。彼もまた実家から上京してきており、大学卒業後一人暮らしをしながら勤めに出ていた。「兄貴いますか?」とNの弟。返事をしようとしたオレの肩越しに弟が来たことを知ったNが顔を出し、「やあ、Y。」と彼の弟の名前を読んだ。その時だった、兄の姿を認めた弟Yは、「兄貴!お前こんな所で何やってるんだよお!」と突然怒鳴り声を上げ、いきなりオレの後ろのNに掴みかかって行ったのである。 「お前よお!親父やお袋や会社の人間がどれだけ心配してたのか判ってるのかよ!いきなり寮からいなくなって音沙汰無しで、失踪届けが出てたんだからな!」Nを床に押し倒し馬乗りになって弟Yが喚いた。「そうしたらこんなところで虫けらみたいな女と隠れてたのかよ!」オレは慌てて二人を引き離しに入った。「気持ちはわかるが止めてくれ。ここはオレの部屋だ。」いまだ肩で息をしている弟Yをなだめ、うな垂れているN

    駆け落ち/失踪 (5回連続・第3回) - メモリの藻屑 、記憶領域のゴミ
    Stroszek
    Stroszek 2011/12/14
    フモさんが巻き込まれつつも冷静に見ているのが凄い。>結局何も何一つも解決しないまま振り出しに戻し、全く同じことを繰り返そうとしているのだ。
  • 駆け落ち/失踪 (5回連続・第2回) - メモリの藻屑 、記憶領域のゴミ

    フィリピン娘と駆け落ちしてきた友人とオレとの奇妙な生活が始まった。オレはその頃バイトをして糊口をしのいでいたのだけれど、朝バイトに出て残業して夜遅く帰ってきて、陽の落ちた暗い空の下を家路につくと、目の前に近づいてくるオレのアパートの窓には灯りが点いている、それがもう変な感じだった。そしてアパートのオレの部屋のドアを開けると、友人とそのガールフレンドが夕飯を作って待っているのだ。 フィリピン娘の作る料理はフィリピン風魚料理だった。季節は冬だったから、部屋の中は既に暖房が入り、部屋には夕飯の湯気が立ち上っている。望んで招いたわけではないが部屋には人が待っている。バイトから帰ってきたオレを待ち構えていた二人は、オレの顔を見て「おかえりなさい」と告げる。上京してずっと一人暮らしをしていたオレには、そんな事全てが奇異だった。奇異であり、こそばゆくもあり、そして大いに居心地が悪かった。一人暮らしの孤独

    駆け落ち/失踪 (5回連続・第2回) - メモリの藻屑 、記憶領域のゴミ
    Stroszek
    Stroszek 2011/12/13
    鋭い。>彼自身の索漠とした現実から逃げ出すきっかけとなったのが、たまたま今回のフィリピン人女性だっただけなのだろう。
  • 駆け落ち/失踪 (5回連続・第1回) - メモリの藻屑 、記憶領域のゴミ

    これはオレがまだ20代半ば、北海道田舎から東京に上京して数年ほど経った頃の話だ。 12月の終わり頃だった。夜半オレのアパートに訪ねてきたやつがいたのだ。ドアを開けると友人のNが立っていた。そしてその後ろにはどう見ても日人じゃない女性が一人。「やあフモ。」厭に明るい表情が気になった。後ろの女性の存在をいぶかしく思っていたオレに彼は一言、「今晩泊めてくれないか?」といきなり切り出す。「はあ?泊めるって…その女の人は?」訳が判らず聞き返すオレ。「ああ、俺のガールフレンドだ!いや、いろいろ訳があってさ。」取り合えず二人を部屋に上げたが、状況がもはや尋常ではない。安普請の狭いアパートの部屋に三人で腰を下ろすが、オレは見知らぬ女性の存在が気になって仕方が無い。「なんなんだよいったい。」女性をちらちら見ながら問いただすオレに友人Nはその事情というのを話し始める。「彼女、ナンシーっていうんだ。」促され

    駆け落ち/失踪 (5回連続・第1回) - メモリの藻屑 、記憶領域のゴミ
    Stroszek
    Stroszek 2011/12/12
    面白い。文章うまいなあ。
  • 50-1または競売ナンバー49の戯言 - メモリの藻屑 、記憶領域のゴミ

    今日はオレの誕生日、なんと49歳になる。 あと1年で50歳、いよいよ半世紀にさしかかる人生となるのだ。 しかし毎度誕生日にはこの日記に誕生日エントリを挙げているが、年々書くことが無くなって困る。 ええと、身体は概ね健康だ。目が悪くなり歯が悪くなり夜更かしが難しくなり酒の量も若干減った。体重はちょっと増えた。腰や肩は特に支障が無い。 ただ頭が問題だ。50歳前後であろうと頭脳明晰な人間などこの世には幾らでもいるが、このオレに関してはどうもそういうわけには行かず、こと思考の瞬発力に関しては年々鈍磨する一方、モノは忘れるしモノは覚えないし、ブログなどというものを毎日書いているけれども文章力の低下もふつふつと感じている。 この日記も7年続けているが、昔の頃の発想力や構成力など、思考に関する事柄は昔のほうが全然あった。他人が読んでどう思うかは分からないが、少なくとも自分が読んで、昔の頃のほうが文章が面

    50-1または競売ナンバー49の戯言 - メモリの藻屑 、記憶領域のゴミ
    Stroszek
    Stroszek 2011/09/09
    ショック!とりあえずお誕生日おめでとうございます!あと、同じ表紙のペーパーバック持ってます。>"The Crying of Lot 49"
  • 『トランスフォーマー / ダークサイド・ムーン』は派手さは2割増し!大雑把さは2倍増し!な映画だったッ!? - メモリの藻屑 、記憶領域のゴミ

    トランスフォーマー / ダークサイド・ムーン (監督:マイケル・ベイ 2011年アメリカ映画) 何かと話題の映画トランスフォーマー / ダークサイド・ムーン』を観てきたんですけどね、IMAX3Dでね、まあそんなことはともかくまず最初にオレは声を大にして言いたい、おおーーい!なんでミーガン・フォックスたんが降ろされたんだよバカヤロー!ってね!だいたいね、この『トランスフォーマー』シリーズ、異星からやってきたロボット生命体が変形とか合体とか、いや合体はしないか、まあそういう所が見所の映画ではありますけどね、その見所はまあ言ってしまえば7割ぐらいで、残りの3割はね、ミーガン・フォックスたんのエロエロなフトモモと唇で出来ていたと言っても過言ではないわけですよ、つまり要するにだね、メカとエロ、この二つが両立してこその『トランスフォーマー』だったわけですよ、それがだ、今回はミーガン・フォックスたん

    『トランスフォーマー / ダークサイド・ムーン』は派手さは2割増し!大雑把さは2倍増し!な映画だったッ!? - メモリの藻屑 、記憶領域のゴミ
    Stroszek
    Stroszek 2011/08/02
    皇帝陛下は新ヒロインオッケーでしたかー。
  • 寝取られ亭主のウルトラ暴走ハイパーバイオレンスムービー!~映画『スーパー!』 - メモリの藻屑 、記憶領域のゴミ

    ■スーパー! (監督;ジェームズ・ガン 2010年アメリカ映画) I. 女房を寝取られ家出されてしまったショボいオッサンが、アメコミを勘違いしまくったダサいコスチュームに身を包み、ヤヴァイ武器片手に世間の悪と自分を不幸に陥れた連中に制裁を下す、というお話です。その辺の一般人がコスチューム着て悪と戦うといった部分でなにかと『キック・アス』と比べられがちな映画ですが、『キック・アス』がドーテー君の妄想で成り立ったある意味お花畑な物語だとすると、この『スーパー!』は冴えない中年男の絶望で成り立ったある意味気の狂った物語だといえるでしょう。この『スーパー!』は、『タクシードライバー』のトラヴィスが馬鹿なコスチューム着て暴れまわる、狂い咲きサンダーロードなお話なんです。 最初は女房を寝取られた男が、その女房を取り戻すため、コスチュームを着て戦いを挑もうと決意するんですが、なんとこの寝取られ亭主、コス

    寝取られ亭主のウルトラ暴走ハイパーバイオレンスムービー!~映画『スーパー!』 - メモリの藻屑 、記憶領域のゴミ
    Stroszek
    Stroszek 2011/08/01
    レイン・ウィルソンのしょぼくれた表情は哀愁があっていいですよね。
  • 連休日記 - メモリの藻屑、記憶領域のゴミ

    某月某日 土曜日は定例会化しているチャトラン君プレゼンツ・亀戸の上手いモツ屋で映画談義の会が開かれました。この日の模様はStroszekさんの『ナマニクさんとナマニクを喰らう会 - The Transformation of the World into Film』にだいたいのことが書かれておりますので詳細はそちらをどうぞ。生の内臓といえば最近巷であれこれ騒がれていますが、こういう美味いモツ刺しがもし無くなったら当に日の大きな損失になりますから、きちんと存続してもらいたいですね。 ところでこの日はチャトラン君つながりで、昔アガサさんのオフ会で一度だけお会いしたことのあるトモコさんというとても清楚な女性が来られていたのですが、チャトラン君との関係がどうなっているのかとても気になったのでこっそり聞いてみました。オレ「トモコさん彼氏いらっしゃるんですか!?」トモコさん「えーいないですう」オレ

    連休日記 - メモリの藻屑、記憶領域のゴミ
    Stroszek
    Stroszek 2011/07/19
    陛下超リア充!
  • 祝・オレ映画デビュー!オレの初出演映画が大公開中!観れ!みんな観れ!~映画『アベックパンチ』 - メモリの藻屑 、記憶領域のゴミ

    ■アベックパンチ (監督:古澤健 2011年日映画) 古澤健監督の新作映画『アベックパンチ』。男女が手を繋いで対戦するという架空の格闘技「スポーツアベック」を題材にした映画だ。そしてぬぁんとこの映画、このオレ様が出演しているのだ!いわばオレの銀幕デビュー作!映画好きを自認しながら苦節うん十年、数々の映画を劇場の薄暗がりで見続けてきたオレが、遂に観客の皆さんに観られる側に回るときがやってきたのだ!やったオレ!凄いぞオレ!快挙だねオレ!(誰も褒めないから自分で自分を褒めています)しかもこの映画、主演は武田梨奈、我らがリナティなのだ!そう、オレの初主演映画はリナティとの共演なのだ!日格闘映画界の期待の新星・武田梨奈!そして日ブログ界の誰にも期待されていない老害ジジイ、はてなダイアリーのフモ!まさに夢の競演!まさにフモさん三国一の幸せもの!リナティファンのみんなはシャツとかパンツとかの端っこ

    祝・オレ映画デビュー!オレの初出演映画が大公開中!観れ!みんな観れ!~映画『アベックパンチ』 - メモリの藻屑 、記憶領域のゴミ
    Stroszek
    Stroszek 2011/07/06
    皇帝閣下の初出演作
  • 空からガチムチオヤジが降ってきた!~映画『マイティ・ソー』 - メモリの藻屑 、記憶領域のゴミ

    ■マイティ・ソー (監督:ケネス・ブラナー 2011年アメリカ映画) ■単純明快ヒーロー、マイティー・ソー見参! 空からトンカチもったガチムチのおっさんが降ってきてさあ大変、というお話である。そもそもこのおっさん、ガタイもいいし、トンカチ持ってるってことはどこかの建築現場の足場を踏み外した鳶の方なのかもしれない。空から可愛い女の子が降ってくるってオハナシはどっかで聞いたことがあるが、ガチムチのオヤジが降ってきてもあまり嬉しくないものである。しかもこのおっさん、「私は神なんだああ!」とかわめきがらトンカチ振り回してるではないか!打ち所が悪かったのかもしれないが、かなりアブナイ。これではまるで「電波だッ!電波が俺に命令するんだッ!」とわめきまわり凶器を振り回す通り魔といっしょになってしまうではないか。映画『マイティ・ソー』は実はそういう話…では断じてない! 冗談が過ぎたが、この『マイティ・ソー

    空からガチムチオヤジが降ってきた!~映画『マイティ・ソー』 - メモリの藻屑 、記憶領域のゴミ
    Stroszek
    Stroszek 2011/07/04
    "武器は「鈍器のようなもの」!" アート・ワークの説明詳しくてためになりました。
  • あ~いのぉ~すかぁ~いらぃん~~♪~映画『スカイライン-征服-』 - メモリの藻屑 、記憶領域のゴミ

    ■スカイライン−征服− (監督:グレッグ・ストラウス、コリン・ストラウス 2010年アメリカ映画) 例えばホラー映画みたいなジャンル映画だと、物語性よりもシチュエーションとビジュアルがまず優先して考えられ製作されるのだろう。細かな物語はそのシチュエーションとビジュアルが固まってから付け加えられるのだと思う。ゾンビなりクリーチャーなりが人を屠るためのシチュエーションがあり、それらのモンスターの目を惹く恐ろしげなビジュアルがホラー映画を作るときに中心となるのだろう。数多あるB級と呼ばれるホラーの大半が、屠殺それのみをとことん描いてはいても、物語らしい物語は存在しない、というのはよくあることだ。それはホラー映画の目的が、なによりも観るものにとことんショックを与えることにあるからだ。 SF映画もシチュエーションとビジュアルが重要だが、これを的確に表現するのはホラー映画よりも難しい。ホラーはショッカ

    あ~いのぉ~すかぁ~いらぃん~~♪~映画『スカイライン-征服-』 - メモリの藻屑 、記憶領域のゴミ
    Stroszek
    Stroszek 2011/06/20
    日産スカイライン!
  • 『X-MEN ファースト・ジェネレーション』は青二才と黒光りオヤジの戦いだった! - メモリの藻屑 、記憶領域のゴミ

    ■X-MEN ファースト・ジェネレーション (監督:マシュー・ヴォーン 2011年アメリカ映画) ■X-MENの発端だった! 『X-MEN』シリーズはスピンオフの『ウルヴァリン:X-MEN ZERO』も含めて一応全部観ているんですが、『バットマン』や『アイアンマン』あたりのアメコミ・ヒーローモノと比べると、若干落ちるというか予算が掛かって無いと言うか2軍な雰囲気が拭い切れないんですよ。やっぱりどうも、ヒーローキャラの人数が多すぎるってことと、顔形までミュータントになっているキャラの人たちの造形が、イマイチ垢抜けない。カッコよくないのよ。映画化に即して衣装だけは原作コミックとはちょっと違うクールで未来的なものに変更されているようだけど、キャラ造形だけは変えるわけにいかななったんだろうね。オレ特に主要キャラであるマグニートーのメット姿がどうも苦手でさあ。あれ絶対造形野暮ったいよ。そして大真面目

    『X-MEN ファースト・ジェネレーション』は青二才と黒光りオヤジの戦いだった! - メモリの藻屑 、記憶領域のゴミ
    Stroszek
    Stroszek 2011/06/16
    ネタバレせずにこれだけ面白いレビュー書けるのがすごい!
  • 食中毒!O-111!鳥刺し食うのもそれは必死!〜映画『必死剣 鳥刺し』 - メモリの藻屑、記憶領域のゴミ

    ■必死剣 鳥刺し (監督:平山秀幸 2010年日映画) この映画『必死剣 鳥刺し』は豊川悦司主演の時代劇となります。舞台は江戸時代、トヨエツ扮するお侍さんが、トヨエツの仕えるお殿様のお妾さんをぶっ殺しちゃう所からお話は始まります。なんでお妾さんをぶっ殺さなきゃならなかったのか?というのがこの映画のポイントの一つになります。しかしお妾殺しの重罪を犯したトヨエツは、切腹打ち首を覚悟していたのに、お殿様の命令により、自宅謹慎で刑が済んでしまうんですね。それは何故か?というのが映画のもうひとつのポイントになります。ちなみに映画のタイトル『必死剣 鳥刺し』というのは、この映画の主人公が会得している必殺剣の名前なんですね。多分木の枝にとまる鳥さえも射抜いてしまうような素早く鋭い一撃を繰り出す剣、といった意味で「鳥刺し」ということなんでしょうが、もうひとつ「必死剣」というのは、これの技を出す時は自分も

    食中毒!O-111!鳥刺し食うのもそれは必死!〜映画『必死剣 鳥刺し』 - メモリの藻屑、記憶領域のゴミ
    Stroszek
    Stroszek 2011/06/16
    この映画の魅力がよく分かるエントリ。
  • ラテンなアメリカの文学なるものをあれこれ読んでみた - メモリの藻屑 、記憶領域のゴミ

    なぜか突然ラテンアメリカ文学なるものに目覚め、何冊か集中して読んでしまった。自分でも理由は分からない。欧米的なストーリーテリングに飽きてきたからなのかもしれない。なにしろこのテのジャンルはマルケスとプイグを1、2冊読んだだけの全くの門外漢だし(そのくせ時々”マジックリアリズムがどうたらこうたら”と知ったかぶった文章を書いたりしていた)、作家や作品のセレクトは行き当たりばったりなのだが、取り敢えず岩波文庫から出ているものを中心に読んでみた。オレが今までの人生で岩波文庫をこれ程まとめて読んだのは始めてのことで、別の意味でも新しい経験であった!では読んだなどを紹介。 ■ペドロ・パラモ / フアン・ルルフォ ペドロ・パラモ (岩波文庫) 作者: フアン・ルルフォ,杉山晃,増田義郎出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 1992/10/16メディア: 文庫購入: 3人 クリック: 41回この商品を含

    ラテンなアメリカの文学なるものをあれこれ読んでみた - メモリの藻屑 、記憶領域のゴミ
    Stroszek
    Stroszek 2011/06/16
    ラテン文学読みたくなった!
  • 尻フェチ男の妄執と強迫観念の物語~映画『尻に憑かれた男』 メモリの藻屑 、記憶領域のゴミ

    ■尻に憑かれた男 <未> (監督:エイトール・ダリア 2007年ブラジル映画) 骨董品屋のロウレンソは酷薄なクズ野郎だった。骨董品屋での彼はまさに暴君。たいていの骨董品は二束三文で買い叩き、気に入らないものには「こんなもの何の価値も無い」「持って帰ってくれ」とけんもほろろの対応。憤然として帰る客がいても気にも留めない。だが気に入ったものには商売を度外視して札束を切る子供じみたところもあった。そして彼には"尻を愛して止まない"という尻フェチの性向があった。喫茶店に勤める女の尻に魅入られた彼は早速訳も言わずに婚約者との婚約を破棄。怒り狂い脅迫めいた行動に出る元婚約者などハエのクソ程度に扱い、またも喫茶店に通いつめては女店員の尻を嘗め回すように見つめる毎日。ケツと結婚だなんてとんでもない、ケツを買って毎日眺めていたい…。そんな彼にはたったひとつ気がかりなことがあった。事務所の下水の臭いが酷いのだ

    尻フェチ男の妄執と強迫観念の物語~映画『尻に憑かれた男』 メモリの藻屑 、記憶領域のゴミ
    Stroszek
    Stroszek 2011/06/16
    皇帝閣下のフェティシズム。
  • [DIARY]文フリ行って来た 2011-06-12 - メモリの藻屑 、記憶領域のゴミ

    今日は朝から【文学フリマ】に行って参りました。 【Bootleg Vol.3 Noir】を購入。おまけのバッジも頂きました。 とみさわ昭仁さんの【蒐集原人】Vol.1とVol.2、それと【人喰い映画祭】を購入。とみさわさんとはお酒の席でお会いしたことがあるのに、著作はちゃんと読んでいなくて、今回やっと読むことができそうです。 【蒐集原人】のおまけに【チョメチョメタンブラー台紙】を頂きました。これは使わなくちゃだね! 古澤健監督もいらしていて、なんと監督の新作『アベックパンチ』の前売りチケットを監督自らの手で販売!しかも千円ぽっきり!これは買わなくちゃ!と早速購入、さらにずうずうしいことに監督のサインまで頂きました。監督ありがとうございます!映画観に行きます! 会場ではここでは書ききれないぐらいの沢山のブロガーの方、ツイッターでのお知り合いの方とお会いしました。短い時間でしたがあれこれお話が

    [DIARY]文フリ行って来た 2011-06-12 - メモリの藻屑 、記憶領域のゴミ
    Stroszek
    Stroszek 2011/06/12
    今日はお疲れさまでした!
  • 世界の小さな終末~スティーヴン・キング畢生のホラー大作 『アンダー・ザ・ドーム』 - メモリの藻屑 、記憶領域のゴミ

    ■アンダー・ザ・ドーム (上)(下) / スティーヴン・キング ■そこは人口2000人程の田舎町 メイン州の小さな町チェスターズミル。人口およそ二〇〇〇人。その町は突如、透明の障壁に囲まれた。上方は高空に達し、下方は地下深くまで及ぶ。“ドーム”と呼ばれるようになった障壁は、わずかな空気と水と電波を通すのみ。パニックのなかで、命を落とす者が連続する。そこで動き出すのは町を牛耳る男ビッグ・ジム・レニー。警察力を掌握したビッグ・ジムは混乱に乗じて恐怖政治を開始した。“ドーム”のなかで一触即発の内圧が高まりはじめる―。アクセル踏みっぱなしの小説を書く―そう決意して、“恐怖の帝王”キングが、その才能と筆力のすべテを恐怖と緊迫のために叩き込み、全一四〇〇ページを一気に駆け抜ける。巨匠の新たなる代表作、誕生。 (Amazon 紹介文より) 一つ:そこは人口2000人程の田舎町である。 一つ:そこは突然現

    世界の小さな終末~スティーヴン・キング畢生のホラー大作 『アンダー・ザ・ドーム』 - メモリの藻屑 、記憶領域のゴミ
    Stroszek
    Stroszek 2011/05/27
    ネタバレせずに作品の面白さだけを紹介できる皇帝閣下、すごいっす。
  • 2011-05-22

    先日の土曜日はまたしても新大久保の韓国酒場でオフ会でありました。主催のイズム君が栃木から上京されるというのでいい機会だからみんなで集まって飲みましょうや、ということになったんですね。参加されたのは侍功夫さん、ストロツェックさん、テルミンわちこさん、チャトラネコ君、ダーク・ディグラーさん、ナマニクさん、小覇王さん、ぱせよさんとオレ、という総勢10名の大所帯。 場所は「韓国料理 クンバリ 新大久保店」、小さなお店でしたがなぜか店内がミリタリー風味だったかと思えば店員さんがイケメンだったり(まあオレには負けるが)(すいません嘘です許してください)と、なかなかにユニークなお店でありました。 途中オレは集まったワカモノたちにDVDなどを無理矢理貸し与えたり、「"バス男"のジョン・ヘダー似」と言い渡していたイズム君を「"スコピル"のマイケル・セラ似」と格上げして(しかしこれって格上げなのか?)あげた

    2011-05-22
    Stroszek
    Stroszek 2011/05/22
    皇帝閣下のルサンチマン芸が炸裂した会でした・・・!われわれ若輩者は、いい勉強をさせていただきましたよ!
  • スコット君はシャバくてチャラいリア充セーネンだったッ!?〜映画 『スコット・ピルグリムVS.邪悪な元カレ軍団』2011-05-16 - メモリの藻屑 、記憶領域のゴミ

    ■スコット・ピルグリムVS.邪悪な元カレ軍団 (監督:エドガー・ライト 2010年アメリカ映画) ■それはシャバかったッ!? シャバいぜシャバいぜシャバくて死ぬぜ!!映画『スコット・ピルグリムVS.邪悪な元カレ軍団』は惚れた彼女と付き合うために彼女の7人の元彼を倒さなければならない、ということになったシャバいセーネンのお話なんだぜ!このスコピル、監督があのエドガー・ライト、ボーイ・ミーツ・ガールなお話にロック・ミュージックとド派手なエフェクトを駆使した奇想天外なゲーム・バトルが盛り込まれ、小ネタの効いたユース・カルチャー満載の映画に仕上がっているんですが、オレ最初に原作のコミック読んで少々出来上がりに不安を抱いていたことも確かだったんですよね。 原作コミックはブライアン・リー・オマリーによる、日語版は全3巻の作品なんですが、これがねー、ちょっとチャラ過ぎるんだわ。22歳でニートでロック・

    スコット君はシャバくてチャラいリア充セーネンだったッ!?〜映画 『スコット・ピルグリムVS.邪悪な元カレ軍団』2011-05-16 - メモリの藻屑 、記憶領域のゴミ
    Stroszek
    Stroszek 2011/05/16
    わたしもトラビス世代だけどこの映画は面白かったす。