この春から評論家として社会に出る皆さんに、評論家として生きていくための心構えを伝授します。新しく評論家になる人たち以外にはあまり役に立たないかもしれませんが、何かの参考になればと思います。 (その1)良いところをほめろ 評論の基本は、ほめることです。良いところを探し出して、それを絶賛する。自分が味わった感動を素直に表現する。その対象にめぐりあえた奇跡を神に感謝する。やり方はいろいろありますが、とにかくほめればいいのです。そこに良いものがあるからこそ、評論という営みが生まれるのです。 (その2)批判は本人に向けて書け 場合によっては、誰かを批判したり、その対象を悪く言ったりしなくてはならないことがあります。その場合には、本人がそれを読むことを想定して書くといいと思います。本人がそれを読んでどう思うかはわかりません。納得するかもしれないし、怒り出すかもしれないし、的外れだとあきれるかもしれ