「あなたは男の現状を知らなすぎる。モテたいと思っている男なんて、今ではごく一部。男は、とっくに女に見切りをつけているんですよ」 ３０代半ばの男性・実さん（仮名＝以下同）に、そう言われたことがある。そう言う彼も、独身。結婚する気はなし。愛犬とともに、ローンを組んで買った２ＬＤＫの分譲マンションに住んでいる。とはいえ、世の中はまだまだ結婚する人のほうが大多数ではないかと反論したのだが、「女に見切りをつけている」という言葉は衝撃的だった。 女性は、自分が自立したと思っている。実際、学校を出ると社会に出て働く人がほとんどだ。一度も働いたことがないままに結婚していく女性は、ごく少数だろう。 そのまま仕事に目覚めていく女性もいる一方で、「より収入の高い男をゲット」して、仕事を辞めて家庭に入りたいと思っている女性が増えているのも事実。男女雇用機会均等法で疲れ切った先輩女性たちを見てきたせいか、３０

２０代後半から３０代半ばの独身男性たち３人と話す機会があった。 輝（あきら）さん（仮名・以下同）は２８歳。つきあって５年になる恋人がいるが、結婚はまだ考えていない。 「彼女とは最近、もっぱらスポーツデートが多いですね。ダイビングに行ったり、テニスをしたり。ふたりきりで過ごしたり、映画を見に行ったりするのは、２カ月に一度くらいですかねえ」 つきあって５年とはいえ、頻繁に会っていたのは最初の１年くらい。あとはお互いの転職があったり、仕事が多忙だったりで定期的なデートができなくなっていった。 「会わなければ会わないで、メールだけのやりとりでも、何とかつきあいが続いてしまうんですよね。僕も、時には合コンに行ったりします。そこから何かが始まったことはないけど、何回かは『持ち帰った』こともある。彼女にはナイショですけどね、もちろん。彼女も彼女で、適当に遊んでいるんじゃないかなあ」

もうひとりの独身男性は、３５歳になる秀司さん（仮名）。この人は、自分の生活スタイルがすっかりできあがっていて、すでに他人を入れたいと思わなくなっている。 住まいは２ＤＫの古い賃貸マンション。だがインテリアには凝っているのだそう。 「住んで３年になるんですが、古いから、大家の許可をとって壁を自分で塗りました。カーテンも家具も、全部自分で専門店に行って気に入ったものを買ってきた。部屋の中に、好きではないものを置きたくなくて」 特別高価ではないが、落ち着ける部屋作りに余念がなかった。今はようやく、自分好みの部屋にできあがったという。 「洗濯もアイロンかけも、自分でやりますよ。料理も好きだし。近所の魚屋さんと仲良くなって、いい魚が入るととっておいてもらうんです」 秀司さんは仕事の関係で、平日が休み。その日は自分で魚をさばき、肴（さかな）を何点か作って、夕方からちびりちびりと飲み

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