永沢徹(弁護士) 【第37回】 2008年07月11日 急増する景品表示法違反 「六甲のおいしい水」にも排除命令 ――企業に求められる「消費者の視点」 数多いミネラルウォーター商品の中でも、日本ブランドの先駆け的存在であり、もはや誰もが知っているブランド「六甲のおいしい水」。しかしこの「六甲のおいしい水」が、先月17日、公正取引委員会から景品表示法違反で排除命令を受けていたということを知っている人は少ないかもしれない。2リットルボトルに、消費者に誤解を与える不当な表示(優良誤認表示)があったというのだ。排除命令を受けた商品の中では、売上高で過去最高額の商品となる。 今回、公正取引委員会が指摘した不当表示に関する経緯はこうだ。 1983年の商品発売から、ハウス食品は神戸市灘区にある「六甲採水場」で、500ミリリットル、1.5リットル、2リットルの3商品を生産してきた。しかし2005年、