製鉄最大手「新日本製鉄」(東京)の子会社と出資会社の2社を含む鋼板メーカー大手4社が、建材などに使う亜鉛メッキ鋼板の販売で価格カルテルを結んでいた疑いがあるとして、東京地検特捜部が独占禁止法違反(不当な取引制限)の容疑で、鋼板大手の担当幹部らの事情聴取を始めたことが2日、分かった。特捜部は同容疑での立件に向け、独禁法を所管する公正取引委員会との協議を本格化させる方針とみられる。 カルテルを結んでいた疑いがもたれているのは、「日新製鋼」(東京)と「日鉄住金鋼板」(同)、「JFE鋼板」(同)、「淀川製鋼所」(大阪)。JFE鋼板は、平成18年1月施行の改正独禁法で新設されたリーニエンシー(自首減免)制度にもとづき、最初に「自首」をしたものと認定され、刑事訴追は見送られるとみられる。 関係者によると、4社は18年度に複数回、亜鉛メッキ鋼板を値上げした際、事前に鋼板1キロ当たりの値上げ幅を話し合いで