食だけじゃない 土壌汚染も深刻化 鉱研工、エヌエス環境など活躍余地 事故米転売による残留農薬検出や食品の有害物質混入など、食の安全を脅かす不正や事件が相次いでいる。しかし、私たちの健康を脅かしているのは、「食」だけにとどまらない。農作物や家畜といった食料を育んでいる大地そのものが着実に汚染されつつある。 先に環境省がまとめた2006年度の土壌汚染調査状況によると、都道府県などに報告があった調査1316件のうち、有害物質が土壌汚染対策法で定められた基準を超過した件数は52%(687件)を占めていたことが判明。調査件数、基準超過件数とも年々増加傾向にあるという。 汚染の背景には、廃棄物の不法投棄や工場跡地の再開発、ガソリンスタンド店の跡地や電機・金属製品工場からの汚染などが挙げられる。最近では東京・築地市場の移転予定地(江東区豊洲)から環境基準の約1000倍の有害化学物質が検出された