“中国価格”に上昇圧力：NBonline(日経ビジネス オンライン)かつて誰も勝てないとされた、驚異の“中国価格”に異変が起きている。中国本土や香港、米国の統計はいずれも、5年以上デフレが続いた中国の輸出品価格が、過去18カ月で急騰し始めていることを示している。 「中国が世界にデフレを輸出する時代は、終わりに近づいている」と言うのは、JPモルガン中国証券市場主席のジン・ウルリヒ氏。「メーカー各社は出荷価格を引き上げており、先々の価格転嫁にも自信を持ち始めている。過去5年ほどの再編、淘汰を経て、一部の業界は価格決定力を取り戻している」。 香港に本社を置く電動工具メーカー大手の創科実業は今年、十数年ぶりにコスト高を小売業者に転嫁した。同社幹部のジョゼフ・ガリ氏は、「原材料価格は上がり続ける」と言う。 UBSのエコノミスト、ジョナサン・アンダーソン氏は香港の統計に注目する。それが「中国の工場に最も近いからだ」。香港の統計によると、中国価格は年率約3％のペースで上
