タイのバンコクとチェンマイを結ぶ高速鉄道に日本の新幹線を採用することを、日本とタイの両政府が27日、合意した。1兆円を超す総事業費の調達など課題もあるが、実現すれば2007年の台湾に続く2例目の新幹線輸出になる。 国交省によると、路線は約670キロで、途中には観光地も多いという。ルートや駅の位置、着工や完成の時期は未定だ。今後両国で詳しい調査を進める。 両国は12年に、鉄道分野での協力を進めることを合意していたが、新幹線の導入が明記されるのは初めて。JR東日本、三井物産、日立製作所、三菱重工業が連合を組み、事業への参加を検討している。 インフラ輸出を成長戦略の柱の一つに掲げる安倍政権は、新幹線のトップセールスに力を入れている。マレーシアやインド、米国などとも話を進めている。(野口陽)