私邸に帰り、タブレット端末を手にする安倍首相=2日夜、東京都渋谷区、遠藤啓生撮影 ■自民・安倍総裁 参院選特集ページはこちら 1年前、安倍晋三はいまの自分の姿を思い描くことなどできなかった。一度は政権を投げ出した身だ。総裁選に再び挑戦する踏ん切りもつかず、母の洋子にも「負けたらもう立ち上がれない」と止められていた。 そんな安倍を勇気づけたのがネット上の「安倍待望論」だった。 「まさに暴挙。占拠している方が挑発的示威行動をとるとは、国際的にも極めて非常識な行為だ」 昨年8月10日、韓国の李明博(イミョンバク)大統領(当時)が島根県の竹島に上陸すると、安倍は自身のフェイスブック(FB)に投稿した。「半日で2万以上の『いいね!』がついた。若者の声が一番励みになった」。反響の大きさに自信を深めた。 昨年12月の衆院選で大勝し、首相に返り咲いた。就任後、首相官邸FBで計217回、自身のFB