歌手の研ナオコさんが歌う「京都の女の子」が、愛知県豊田市の下山地区(旧下山村)の夏祭りで盆踊りの定番曲になっている。研さんは静岡県出身で、盆踊り会場は京都でもない。愛知の山間部で45年ほど続く伝統だという。 「次は『京都の女の子』です」。12日、下山地区の夏祭り会場で、盆踊りの曲を知らせるアナウンスが流れると、男の子が「きたきた」とやぐらに向かって走り出した。 軽快なイントロが始まると、「手をつなごう」と参加者同士が一斉に大きな輪をつくった。研さんのハスキーな声に合わせ、足を交互に蹴り上げたり片足跳びをしたり。フォークダンスのようにステップを踏みながら、「ハイハイハイハイ!」と合いの手を入れていく。曲が終わると、他の曲ではなかった拍手が起こった。 「下山の夏祭りと言えば『京都の女の子』。体が覚えとるもんで」と、輪の中に入っていた下山商工会青年部長の酒井淳一さん(37)は話す。小さいころから