近年、様々な分野に現れている「人工知能」(AI)。学習した膨大なデータを使って瞬時に答えを出すその性能は、もはや人間が太刀打ちできる範ちゅうを超えている。その一方で、そのプロセスはブラックボックスだ。人間とAIの未来のあり方を、将棋界最高峰の頭脳、羽生善治と探った。 創造性を獲得した人工知能 今年4月、栃木県日光東照宮。将棋界の最高位・名人と人工知能が激突する、「電王戦」2番勝負の第一局が行われた。人類のプライドをかけて行われた将棋電王戦。そこで起きた出来事は、私たちの未来を暗示するものとなった。 将棋界最高位に君臨する佐藤天彦名人、29歳。去年、難攻不落の羽生善治を破り、14年ぶりの新たな名人となった将棋界を担う若き天才棋士だ。対するのは人工知能ポナンザ。4年前の登場以来、プロ棋士に負けたことはない。まさに無敵である。 ポナンザを開発したのは、若き天才プログラマーとして名を馳せていた山本
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