彼は住森麻夕に好意のようなものを抱いている。でも性的な気分にはならない。この設定は物語を描く中で自然と生まれたので、何が理由だったかわからない。 近しい立場のカップルに沢崎とジルがいるが、沢崎はジルに対し性的な欲求を感じている。ただでさえ目などのパーツが似ている沢崎と牧村なので、二人を差別化しなければという意識はあったかもしれない。でもそれは決定的な理由ではない。話の流れ上、牧村は<ああ>なった。 もしかしたら私が牧村に乗り移って、私として麻夕を見てしまったのかもしれない。私から見ると、キャラクターの固まり切っていなかった初期の麻夕と違い、掘り下げて描き始めた頃からの麻夕はとても好ましい女の子だった。憎めない、少し気が利かない、常識のない、実は優しく、泣き虫で、そういうところを総合的に見るとなんともいえず愛おしい、<家族のような>女の子だ。 牧村は麻夕より一回りは上であり、麻夕を見たとき私