エンタテインメント小説を読んでいると、売れているものに共通する特徴がいくつかあることに気がつきます。 キャラクターがしっかり描き分けられている。 読みやすい文章。 ふたつのストーリー。 細かく見ればいくらでもあるのでしょうが、大きくはこの三点です。 ここでは三番目の、「ふたつのストーリー」について書かせていただきます。 ふたつのストーリーというのは、大きなひとつのストーリーと小さなたくさんのストーリーということです。 冒頭で事件が発生し、その事件は小説の終わりまで片付かない。 その間、小さな事件が発生しては解決されていく。 一方で、冒頭の大きなストーリーが時折、顔を出して、飽きさせない。 そして、最後に、大きなストーリーと最後の小さなストーリーが絡み合って、物語が終結する。 持ち込み原稿などで、素人の方の小説を読んでいると、こうした複合したストーリーには、まったくといっていいほどお目に掛か
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