データベース・システムにとって,バッファの管理を一手に引き受けるバッファ・マネージャは,ディスクI/O効率,ひいてはデータベース・システムのパフォーマンスを左右する重要な構成要素だ。PostgreSQL 8.0のバッファ・マネージャは,ARC(Adaptive Replacement Cache)というアルゴリズムを採用し,以前のバージョンに比べるとパフォーマンスが向上している。 しかし,ARCは米IBMが特許を出願中であるため,特許が成立するとARCを使えなくなってしまう可能性がある。もちろん特許が成立するまではARCを使うことに何ら問題はないが,それでも早いうちに手を打つに越したことはない,ということでPostgeSQLの開発者はARCに代るアルゴリズムを採用すべく開発中である。新しいアルゴリズムは,まもなくリリースされると思われるPostgreSQL 8.0.2に搭載される予定だ。
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