新型コロナウイルス感染症対策を検討する厚生労働省の「アドバイザリーボード」(座長=脇田隆字・国立感染症研究所長)が14日、開かれた。感染状況について「全国的に継続して増加傾向にある。(緊急事態宣言を初めて発令した直前の)3月末から4月にかけての感染拡大の状況より緩やかで、同様の感染拡大状況ではないのではないか。一方で、経路が不明な感染者数が増加しており、実効性のある対策を準備し、注意深く見ていくことが必要だ」との分析をまとめた。 分析資料によると、直近1週間の累積感染者数は東京で10万人当たり8.47人、全国では1.74人で東京が突出している。このうち感染経路の不明割合は東京も全国平均も43%で、75%を20~30代が占めた。7月以降、宮城、三重、鹿児島、山形で東京と往来したために感染したとみられる事例が確認された。一方、13日時点で東京の入院患者は651人で、このうち重症は6人。脇田氏は