中国の王毅外相のベルリン訪問時、ウイグル人たちが抗議デモを行った(2020年9月) Michele Tantussi-REUTERS <トランプ政権は弾圧を声高に非難したが、政治利用もしていた。中国との対話の可能性も探る米新政権は「文化的ジェノサイド」をどう止めるのか。その本気度を見極めるバロメーターがいくつかある> (本誌「バイデンvs中国」特集より) ジョー・バイデン新米大統領は、民主主義と人権を世界に広げることに力を尽くし、中国にもタフな姿勢で臨むと誓っている。中国共産党には悪いニュースだが、中国当局に弾圧されてきた少数民族と民主派活動家にとっては良いニュースだ。 バイデンがかつてのアメリカの読みの甘い対中政策、すなわち経済関係の強化を通じて、中国を「良い子」にする政策に回帰すれば、習近平(シー・チンピン)国家主席率いる中国の現指導部はさらに図に乗り強権的になるだろう。 だが選挙戦中