昨年の世界陸上北京大会。ウサイン・ボルト選手の活躍が凄かった。100メートル、200メートルの両種目を制し、さらには、ジャマイカ・チームの一員としてリレーに出場。見事優勝して、史上初めてとなる世界陸上2大会連続3冠を達成したのである。 ボルト選手のように、素質に恵まれ、鍛錬をし、さらには本番に強いというのはスーパー・アスリートの証し。ボルト選手とまではいかなくとも、「本番に強い」人になるのは多くの人の願いであろう。 実際、時々、相談されることがある。「本番に強くなるためには、どうすればいいのでしょう」と。受験や仕事などで、いざというときに、普段の実力が発揮できない。それが悩みだという人が、案外多い。 そんなとき、私はこのように答える。「自分へのプレッシャーのかけ方が鍵です」と。 まず確認しておくべきことは、本番で緊張してしまうという脳の反応自体は自然であり、むしろ1つの「才能」でもあるとい