【7月4日 AFP】ジンバブエの取材許可証は貴重だ。現地メディアはほとんど国の統制下にあって、ロバート・ムガベ(Robert Mugabe)大統領といえば昔から外国メディア嫌いで知られている。だから、芸術祭を取材するために期限付きの許可が下りるチャンスが到来したときには飛びついた。 3か月後、申請が通ったという通知がようやく届き、有効期間1週間の取材パスを手にした。過去20年間、変化への一線を越えられずにいる国を垣間見る絶好のチャンスだ。 政府のメディア委員会から届いたラミネート加工されたパスを持って、私はあらゆる人々に話しかけた。ムガベ大統領の支持者、退役軍人、失業者、女性実業家、街角の行商人、ファッション・ブロガー、ミュージシャン、政治家、活動家……。 取材の中心は、ジンバブエ政府の肝煎りで毎年開催されている「ハラレ国際芸術祭(HIFA)」だった。1999年に始まったこの芸術祭は国の混