ブックマーク / honz.jp (149)

  • 『民警』猪瀬直樹が活写した民間警備会社の光と闇 - HONZ

    の民間警備会社は、長嶋茂雄の「セコムしてますか?」でお馴染みになったセコム株式会社(創業当時は日警備保障)と、オリンピックの金メダリストを起用したCMが印象的な綜合警備保障(ALSOK)が勢力をほぼ二分している。 だがその成り立ちは対照的だ。 セコムは1962年に飯田亮と戸田寿一という青年ふたりがベンチャー企業として興した会社である。水と安全はタダ、という日の常識を破り、全く新しい警備会社を立ち上げるため、スウェーデンの警備会社からノウハウを学び、東京オリンピックの警備というビッグチャンスを掴む。 かたや綜合警備保障は、その東京オリンピックの組織委員会事務局次長、村田順が1965年に起業した。彼は初代の内閣調査室長でもあった政府の中枢にいた人物だ。東京オリンピックで民間の警備会社の必要性に気づき、政府や官僚の意見を聞きながら、をれを取りまとめて作り上げた。 そこに追い風となったのが

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  • 重版出来!『でっちあげ―福岡「殺人教師」事件の真相』決定版! - HONZ

    書について知らない方は、まずは『でっちあげ』のプレミアム・レビューをどうぞ。 事件が発覚したのは2003年。書が単行として世に出たのが2007年。2010年に文庫化され、とうとう今年、第9刷にてこの事件の完全決着までが収録された決定版が出来上がった。著者はもちろんだろうが、上梓された直後に読み、賛成・反対、様々な意見に晒されたところをつぶさに見てきた私も、とてもほっとしている。 全国で初めて「教師によるいじめ」という体罰が発覚し、マスコミが過熱する。報道合戦が繰り広げられ、被害者の両親がメディアに登場して、教師からいかに酷いいじめを受けたかを語る。もちろん世間は同情し、担当教諭は「史上最悪の殺人教師」と呼ばれた。誰も死んでいないにも関わらず、だ。 ワイドショウや週刊誌の報道はそこまでだ。その後の経緯や裁判の結果など、一切報道しない。日々事件は起こり、天災が降りかかる。地方で起こったち

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  • マンガ新聞 - 漫画の記事・無料連載・新刊情報・おすすめ漫画レビュー

    前代未聞!!女装した少年が悪と戦う少年漫画!『ボクらは魔法少年』... 2018年09月19日 2018年9月19日(水)に発売した「週刊ヤングジャンプ」コミックスの中から、日はマンガ新聞編集部イチオシのタイトルをお届けします!

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  • 『ゲノム革命 ヒト起源の真実』 - HONZ

    人類はいつ、どこで、どのようにして誕生したのか? はじめて二足歩行して言葉をしゃべり出し たのはいつか? 太古の人類はどのような姿をしていたのか? われわれはチンパンジーやゴリラな どの類人猿とどのような関係にあるのか? 人間はどのようにして高い知性を獲得したのか? かつ てわれわれとは別種の人類が生きていたのか? 彼らとどのような関係を築いていたのか? 生まれつき探究心を持っていて、自分自身を省みることのできる唯一の動物であるわれわれ人間がこのような疑問を抱くのは、ある意味必然といえる。事実、太古の昔から数々の文化には、人類誕生に関する神話や伝承があった。たとえばギリシャ神話では、人間は土から生まれ、プロメテウスによって火を授けられたとされていた。ヨーロッパでは中世から近世にかけて、聖書に記された人類誕生の物語が堅く信じられ、神が創造

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  • マンガ新聞 - 漫画の記事・無料連載・新刊情報・おすすめ漫画レビュー

    あなたの留守中に家に勝手に人が入って生活していますよ?それが『ヒ... 2018年09月20日 あなたが朝起きて学校や会社に行く時に鍵をちゃんと閉めて出て行って。 一日を終えて夜に帰宅した時に違和感を覚えた事無いですか? “あれ?前日の夜にシャワー浴びた後のタオルってここに置いたっけ?”...

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  • 『ミャオ族の刺繍とデザイン』深い祈りと神話の世界を身に纏う - HONZ

    中国大陸の南西部を中心に定住する少数民族・ミャオ族。かつては稲作の民として知られたが、気象変動や土地争いなどにより今は山の民として暮らしている。 そんなミャオ族には日人のルーツではないかという説があったり、自然を崇拝していたり、納豆をべていたりと、知れば知るほど親近感のわく存在なのだが、刺繍・染め・織といった女性たちの手仕事にも定評があり、そのレベルの高さには驚かされる。

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    あなたの留守中に家に勝手に人が入って生活していますよ?それが『ヒ... 2018年09月20日 あなたが朝起きて学校や会社に行く時に鍵をちゃんと閉めて出て行って。 一日を終えて夜に帰宅した時に違和感を覚えた事無いですか? “あれ?前日の夜にシャワー浴びた後のタオルってここに置いたっけ?”...

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    あなたの留守中に家に勝手に人が入って生活していますよ?それが『ヒ... 2018年09月20日 あなたが朝起きて学校や会社に行く時に鍵をちゃんと閉めて出て行って。 一日を終えて夜に帰宅した時に違和感を覚えた事無いですか? “あれ?前日の夜にシャワー浴びた後のタオルってここに置いたっけ?”...

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  • 『蘇生科学があなたの死に方を変える』 - HONZ

    人の命は何物にも代えがたい。何としても救うべきものだ。しかし、「人間はだれでもみな死ぬ」ことが厳然たる事実である以上、科学の力で命を繋ぎ止めても、それにはかならず代償がつきまとう。 書は、蘇生術の歴史を丹念に説き明かすともに、蘇生科学の研究の最前線を追い、さらには、タブー視されがちな倫理の問題にまで踏み込んだ骨太な力作である。 「僕らは命を救っているというよりも、死に方を変えているだけ」――これは、力を尽くして患者の命をとりとめた救急救命士が、任務を全うした後にふと漏らした言葉だ。救急医療の現場で働こうと医学の道に進みながら、現在はホスピス医をしているという著者自身も同じような虚無感に苦しんだ一人なのかもしれない。著者は、蘇生が当に喜ばしいことなのか疑問に感じ、その答えを探す旅に出た。 物語の始まりは、蘇生法の発祥の地とされる18世紀のオランダ、アムステルダム。当時の資料に基づいて、運

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  • 『兵士は戦場で何を見たのか』破壊される男たち - HONZ

    2007年、カンザスのフォート・ライリーを拠点にしていた第16連隊第2大隊は、念願のイラク派兵に臨むことになった。指揮官のカウズラリッチ中佐は40歳の勇猛な男で、特殊部隊の兵士としてアフガニスタンでの従軍経験もある。しかしイラク進攻作戦では、彼の大隊は留守番組であった。 士官学校を卒業した多くの士官がペンタゴンで働くことを夢みる。だがカウズラリッチはそれを望まない。軍内部の政治を敬遠し前線で戦うことを常に求める。「兵士の中の兵士」「彼について行けば地獄の底からでも戻ってこられる(後略)」と部下に呼ばれるような気質の男だという。また彼は陸軍に入隊してから今まで、一人の部下も死なせたことがないという経歴の持主でもあった。書はピュリツァー賞経歴を持つジャーナリスト、デイヴィッド・フィンケルが派兵される第2大隊に同行し、兵士たちがどのように崩壊していくかを丹念に取材した従軍記である。 カウズラリ

    『兵士は戦場で何を見たのか』破壊される男たち - HONZ
  • わたしも、ひとりではない。『死者が立ち止まる場所 日本人の死生観』時計が再び動き出すとき - HONZ

    ある朝、著者は携帯メールの着信音に起こされる。 2011年3月11日――。 彼女はアメリカ人だが母親は日人、子どもの頃からしばしば母に連れられて日を旅してまわった。福島県いわき市で禅寺を営む親族もいる。 メールはアメリカにいる著者に、日での地震を伝える友人からのものだった。幸運にも、いわき市の親族は無事だった。だがそれがわかるまでの間、不安にかられてインターネットに接続してはすぐに出る、ということを繰り返していた。 知りたくてたまらず、それでいて知りたくなかった。(中略)そこに映る海岸一帯は、私が子供のころから見知っている、私の愛する日ではなかったからだ。 じつは当時、著者は3年前に最愛の父を亡くしたショックから、心の病を患っていた。 何カ月もの間、私は自分の人生を父と祖父母が死ぬ以前の状態に戻そうと試みていた。そして、それができないとわかると――彼らをあの世から連れ戻せないとわか

    わたしも、ひとりではない。『死者が立ち止まる場所 日本人の死生観』時計が再び動き出すとき - HONZ
  • 『呼び覚まされる霊性の震災学 3・11 生と死のはざまで』震災地に幽霊…? - HONZ

    東日大震災から5年。この「5年」というのは一つの区切りの意味を持つようで、関連図書の出版が相次いでいる。その中でも注目のが東北学院大学、金菱清ゼミナールが行った「震災の記録プロジェクト」をまとめた書である。このゼミの学生と指導教官である金菱清が、被災地における問題が生存(survive)から、生活(life)にシフトしようとしている2013年から始めたものだ。 この5年間、被災地では何が行われ今に続いているのか。政府やマスコミ、インターネットでの情報しか知らない人たちは、この事実に驚かされるだろう。 石巻市や気仙沼市で多く見られるという幽霊現象。実際にタクシーに乗せたという経験を持つドライバーに直接インタビューを行った。彼らは乗車させただけでなく、会話もしている。初夏に厚いコートを着て乗り込み、いつの間にか消えてしまう。乗車記録が残り未収金となる。若い人が多いのも特徴のようだ。ドライ

    『呼び覚まされる霊性の震災学 3・11 生と死のはざまで』震災地に幽霊…? - HONZ
  • 『原子力政策研究会100時間の極秘音源 メルトダウンへの道』 - HONZ

    に暮らす人々は、日における「原発の歴史」をほとんど知らなかった。 原発とは何で、いかに導入されて、いかなる社会的な位置づけをなされてきて、いかなる課題と可能性を抱えながらいまに至っているのか。 それは「不勉強のせい」だけではない。そもそも、福島第一原発事故以前、「原発の歴史」を一般向けかつ体系的、あるいは通史的に整理した人文社会科学系の研究・書物がほとんどなかったからだ。吉岡斉ひとし『原子力の社会史』や武田徹『「核」論』、あるいは反原発運動の記録など一部の予言的な学術研究を除き「原発の歴史」は明文化されることがほとんどなかった。あるのは、特筆すべきできごとに立ち会った関係者の残した文書や、頭の中に眠っている断片的な記録・記憶に過ぎなかった。 その記録・記憶を掘り起こし、歴史に変換する作業が、3・11後、一定程度進んだのは間違いないことだ。安全神話の陰で指摘されていた危険性や、不公正な

    『原子力政策研究会100時間の極秘音源 メルトダウンへの道』 - HONZ
  • 『中国第二の大陸 アフリカ 100万の移民が築く新たな帝国』 - HONZ

    書は Howard W. French, China’s Second Continent: How a Million Migrants Are Building a New Empire in Africa(Alfred A. Knopf, 2014)の全訳である。 わたしがいまアフリカで目にしているのは、中国が猛烈な勢いでつくってきたつぎはぎだらけの新たな利権領域である。この地では今、新しい帝国が出現しつつある。おそらくは周到に計画された帝国ではないかもしれない。それでもなお、帝国であることは事実だーー中国アフリカの関係をテーマに取材活動を続ける著者ハワード・W・フレンチ氏は書でこう指摘する。 著者は20年以上にわたり『ニューヨーク・タイムズ』紙の記者、支局長として世界各地を駆け巡り、その間に中国の驚異的な発展とアフリカの目覚ましい進化を目の

    『中国第二の大陸 アフリカ 100万の移民が築く新たな帝国』 - HONZ
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    あなたの留守中に家に勝手に人が入って生活していますよ?それが『ヒ... 2018年09月20日 あなたが朝起きて学校や会社に行く時に鍵をちゃんと閉めて出て行って。 一日を終えて夜に帰宅した時に違和感を覚えた事無いですか? “あれ?前日の夜にシャワー浴びた後のタオルってここに置いたっけ?”...

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  • 人間らしさあふれる伝記 『ムハンマド─世界を変えた預言者の生涯』 - HONZ

    ムハンマド、あまりに人間らしさにあふれているではないか。といえば、不謹慎になるのだろうか。抜群に面白い伝記であった。イスラームの開祖、より正しくは、アラブにおける唯一神アッラーの言葉をつたえた預言者ムハンマドの伝記である。その啓示は、クルアーン(コーラン)としてムハンマドの死後20年たって公式に編纂され、聖典となった。いかにたくさんの人が、クルアーンの朗読に圧倒されてイスラームに改宗していったかに驚かされる。 クルアーンの内容の一部が紹介されているが、どこがそんなにすばらしいのかがわからない。当時のアラビア半島における社会状況もあるのだろうが、どうやら、それ以上にクルアーンの美しい響きが重要らしい。だから、クルアーンはアラビア語でないとダメなのだ。YouTubeで聞いてみると、意味がわからなくとも心地よい。砂漠のような環境で、美しい調べにのって語られる、住みよい社会を目指す教えというのは、

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  • 『CIAの秘密戦争 「テロとの戦い」の知られざる内幕』アメリカの対テロ戦争とCIA - HONZ

    作者:マーク マゼッティ 翻訳:小谷 賢、池田 美紀 出版社:早川書房 発売日:2016-02-24 2001年9月の同時多発テロは世界を変えた。少なくとも同テロ以降、アメリカはテロとの戦いに突入し、それは現在も続いている。そしてこのテロとの戦いの最前線に立つのが、国防総省(ペンタゴン)を中心とする米軍と中央情報庁(CIA)なのである。書は主にCIAに焦点を当て、2001年以降、CIAがテロとの戦いと銘打って世界各国で何を行ってきたのかを、膨大なインタビューに基づいて詳細に描いている。原著(The Way of the Knife)は2013年にアメリカで出版されると同時に大きな反響を呼び、各新聞、雑誌で絶賛された。アメリカ版アマゾンのレビューを見てもかなりの高評価であり、一般にも広く読まれていることがよくわかる。 ただ原書はアメリカ人読者を対象としており

    『CIAの秘密戦争 「テロとの戦い」の知られざる内幕』アメリカの対テロ戦争とCIA - HONZ
  • 『戦争の物理学 弓矢から水爆まで兵器はいかに生みだされたか』 - HONZ

    物理学というのは難しいと思う。 いや、物理学なんて簡単だという人だっているかもしれないし、難しいと感じる人のあいだでも、難解に感じる点は人それぞれ違うだろう。私が感じる難しさは、物理学で取り扱われている力やエネルギーといったさまざまな要素が「目に見えない」点だ。 もちろん、物理学的な現象は目に見える。放り投げたボールが放物線を描いて飛んでいく、照明のスイッチを入れたら明るくなる、スマートフォンで撮った写真を友だちに送るなど、日常のさまざまな場面で私たちは物理学的な現象を目にし、それを活用している。しかし、こうした現象を引き起こしている力やエネルギーは目に見えない。 目に見えないものを理解するために、物理学者たちはそれを表す概念を文章で示し、用語や数式を考案してきた。こうして力やエネルギーは、文字や記号という媒体を通して表現できるようになった。とはいえ、人が直接目にしているのは、あくまでも文

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