ブックマーク / blog.livedoor.jp/abu_mustafa (17)

  • 中東の窓 : アラブ諸国のカタールとの断交

    アラブ諸国のカタールとの断交 2017年06月06日 10:59 カタールサウジアラビア サウディ等アラブ6国とカタールとの断交については、日もアラビア語メディアはいずれも大きく取り上げていますが、当然のことながら、このような問題ですから、皆それぞれのスポンサーの意向を反映してか、かなりのニュアンスの差もあり、報道をそのまま事実として受け取るわけにもいかないと思いますが、とりあえず注目された点、次の通りです。 ・al jazeera net によれば、クウェイトの首長が、仲介の一環として、6日夕ジェッダ(サウディの海岸都市)に到着すると報じています。 なぜリヤドではなくジェッダに行くのかはわかりませんが(サウディ国王がメッカ等に滞在中なのか?)、5日にはサウディ国王の顧問のメッカ知事がクウェイトを訪問している由にて、その簡易は当然関係がありそうです (この記事は現在のところ、ほかのアラビ

  • 中東の窓 : アラブ4国のカタールとの断交

    アラブ4国のカタールとの断交 2017年06月05日 14:48 カタールサウジアラビア カタールとほかのGCC諸国、特にサウディ、バハレン、UAEとエジプトとの関係が悪化していることは、これまで何度も報告してきましたが、ついにこれら4国はカタールとの外交関係の断絶を発表しました。 時系列的には、バハレンが先頭を切って断交を発表し、これにサウディが続き、エジプトが続き、UAEが続いたことになっていますが、こんな重要なことをバハレンが主導する(できる)はずはなく、おそらくはサウディかなという気もしますが、何しろ具体的に何が問題で、具体的にどの問題をきっかけにここまで来たのかが皆目わからないので、誰が中心となって、カタールと断交することになったのかも不明です。 これを報じるal qods al arabi netとal jazeera net は、断交の理由について特に説明していませんが、al

  • 中東の窓 : 湾岸諸国間の紛争(カタールの声明等)

    湾岸諸国間の紛争(カタールの声明等) 2017年06月05日 18:38 カタール湾岸 サウディ、バハレン、エジプト、UAEが、カタールとの断交及び国境閉鎖等陸海空の交通を遮断したことは先ほど報告しましたが、al jazeera net は5日朝、カタール外務省が、湾岸の3国の断交について、驚きの意を表明するとともに、遺憾の意を表明したと報じています。 カタールは声明の中で、同国はGCCの活動的なメンバーであり、他の諸国の内政に干渉したこともないとして、またテロとの戦いには積極的に参加してきたとして、このような措置には正当性はないと主張した由。 他方、米国務長官は、記者会見での質問に答え、湾岸諸国は統一を維持し、問題解決のために努力すべきであると答えた由 http://www.aljazeera.net/news/arabic/2017/6/5/قطر-تأسف-وتستغرب-قرار-

  • 中東の窓 : トランプとサウディ国王の剣のダンス

    トランプとサウディ国王の剣のダンス 2017年05月21日 14:14 アメリカの外交政策サウジアラビア これは驚きました。 トランプのサウディ訪問にサウディ側では、国王以下大歓迎をしていることは先に報告しましたが、伝統的なサウディの剣のダンスに、トランプのみならず老齢の国王も参加しました(写真でトランプから1人置いた向かって左側) 昔はサウディ国王がこのような剣の踊りに参加することは特に珍しくなかったと思いますが、国王が老齢になってからはあまりなかったのではないでしょうか? トランプは大満足だったそうです。 http://www.alquds.co.uk/?p=722232

    中東の窓 : トランプとサウディ国王の剣のダンス
  • 中東の窓 : イラク情勢

    イラク情勢 2017年01月28日 15:43 イラククルド モースル解放作戦等につき、断片的ながら、次の通り ・有志連合空軍は、西モースルに対する空爆を激化させているが、27日婦女子を含む20名が死亡し、17名が負傷した。大部分は民間人である ・またモースルの北には、複数のISの抵抗ポケットが残っていて、27日朝から複数個所で散発的な戦闘が続いている (なお、al arabia net は、対テロ部隊情報機関等が、ISの偽自動車製作所を発見したが、これら木製の自動車は、有志連合の航空機の目を欺き、物の車両から注意をそらすための欺瞞作戦…欺瞞作戦については、旧ソ連軍が得意で、サッダムフセイン軍に教えたとされているので、ISに参加している旧イラク軍の軍人らによるものと思われる。珍しい写真なので、別途借用しておきます) ・シーア派民兵が西モースル開放作戦には、参加の意向を示しているところ、イ

  • 中東の窓 : 北部シリア情勢

    北部シリア情勢 2016年10月11日 17:50 シリアトルコ アラビア語メディアは、いずれもトルコ軍、空軍の強力な支援を受けた(トルコ軍の大砲、臼砲、戦車砲は92のIS拠点を破壊し、航空機も7拠点を破壊した由)、自由シリア軍がアレッポの北の広範な地域で、多数の集落を占拠し、支配地域を広げ(作戦の開始以来132の集落を占拠し、1100平方㎞を支配している由)、同地域におけるISの最重要な地点のal bab に迫っていると報じています。 また、トルコ軍によれば、彼らはアレッポの北部のmanbij,al bab 等の主要都市の制圧も目指し、その準備ができている由。 manbij にはまだクルド勢力が一部残っていると思いますが、YPGとの衝突になる可能性がありますね。また、このようにトルコ勢力・・・要するにトルコに強力に支援された自由シリア軍・・・・がアレッポの北全域を支配することになると、最

  • 中東の窓 : 不思議なクーデター 2

    不思議なクーデター 2 2016年07月18日 18:52 トルコクーデター トルコのクーデター未遂について、あまりにも多くの謎がありすぎると書きましたが、どうも時間がたてばたつほど疑問は深まるばかりです。 というのはクーデター側の拙劣さに比して、これに対抗したエルドアン体制のやり方があまりに見事で、、特に世俗主義的勢力といううか、エルドアンが言うgullenn 主義者に対する逮捕等は、ある意味で抜く手も見せぬ見事さで、逮捕されたものの数からみても、どう考えてもクーデター後に、その関与者を逮捕しているという説明は説得力がなく、逮捕リストが前から用意されていて、クーデターを合図に、リストに従って、一斉に逮捕に踏み切ったという感じがあります。 hurryuiet net 等は逮捕者は軍人等6000名だとしていますが、al arbiya net は、逮捕者の中には2745名の判事、検察官等の司法

  • 中東の窓 : トルコのクーデター未遂(イスラエル紙ネットの分析)

    トルコのクーデター未遂(イスラエル紙ネットの分析) 2016年07月18日 20:48 トルコクーデター トルコのクーデター未遂には謎が多すぎるということを何度も書いてきましたが、イスラエルのy net news は今回のクーデターの失敗とエジプトのムルシーに対するクーデターの成功比較した、解説を載せています。 流石のイスラエルメディでも、まだ時間的に十分な情報を得たうえでの分析ではなさそうですが、なかなか面白い分析ですので(クーデターの失敗がイスラエルにとっての意味などというところは割愛して)記事の要点のみ、、次の通り。 今回のクーデターはなぜ起き、エジプトでのクーデターは成功したのに、何故失敗したのか? 世界はトルコからのクーデターの映像を見て、2013年のエジプトのムルシーに対するクーデターを思い起こした。 結末を見るまでは世界が息をひそめていたが、クーデターの失敗を大歓迎したのはカ

  • 中東の窓 : クーデターの失敗(若干の感想)

    クーデターの失敗(若干の感想) 2016年07月19日 16:20 トルコクーデター アラビア語メディアも、他に大きなニュースがないせいか否かは不明だが。やはりまだトルコのクーデター未遂事件を大きく追いかけているので、京都の暑さの中で真剣に物事を考える気も起きないので、暑さしのぎということで、取りあえず思いつくままの感想を書いてみました。 たかだか、暑さしのぎの感想ですから、暇があって困っている方がお読みください。 ・不思議な事件と何度か書いたように、今回のクーデターはクーデター側の拙劣さと、その後のエルドアンの抜く手も見せない逮捕劇が印象的で、そこだけを見れば「自作自演」と言いたくなるほどですが、今のところ自作自演という主張を裏付ける証拠は皆無だと思います。 矢張り、素直に見れば「下手なクーデター」とそれを利用した政権の軍等世俗派に対する弾圧の成功ということなのでしょうね。 余り、世界の

  • 中東の窓 : サイクスピコ条約百年に際してのクルド自治区議長の公開書簡

    サイクスピコ条約百年に際してのクルド自治区議長の公開書簡 2016年05月17日 11:19 イラククルド そういえば例の悪名高い(要するに第1次大戦で英仏が勝手に中東を分割した協定)サイクスピコ協定ができて100年になるのですね。 中東の歴史でも勉強しているもの以外には誰も知らなかった(と思うが?)この協定は、ISがこれに挑戦し、アラブ全体を支配するカリフ国家を樹立すると宣言したことで、一躍有名になりましたが、al jazeera net はイラク北部のクルド自治区のバルザニ議長が中央政府に、公開書簡を送り「サイクスピコ協定は死んだ、今後は我々自身が自分たちの運命を決めるべき時だ」と声明したと報じています。 バルザニ議長は、現在のイラク政府の混沌(これまでの腐敗と無能に対する民衆の怒りの前に、議会が新しい政府を選出できずに、サドル師などが座り込みを続けていた事態)について、双方が対話を通

  • 中東の窓 : シリア領内安全地帯設置に関する独首相の支持発言

    シリア領内安全地帯設置に関する独首相の支持発言 2016年04月24日 16:52 難民ドイツ 先ほど、「当でしょうか?」という記事を書きましたが、こちらも当でしょうか?というところですが、むしろドイツにとって「背に腹は代えられぬ」ということなのでしょうか? al qods al arabi net とaljazeera net は、ドイツのメルケル首相が、トルコ首相やEU理事会議長らとともに、23日、シリアとの国境に近いシリア難民キャンプを訪れ、ドイツとしてはシリア内戦から逃れてきた難民のために、シリア領内に安全な難民の居住区を作るために努力すると語ったと報じています。 このトルコ国境に近いシリア領内の安全地帯という考えは、これまでトルコが一貫して主張してきて、これに対してオバマ等が、その安全を保障するには強力な軍事力が必要で、シリアが反対している現状では現実的ではないとして否定し続

  • 中東の窓 : アサドの出国問題の報道に関するその後

    アサドの出国問題の報道に関するその後 2016年04月01日 21:17 シリアロシア どうも中東などをフォローしていると人間段々陰謀説や、裏取引があって当たり前という考えに傾くようです(これは他の方のことではなく、反省も込めて自分のことです) ロシアがアサドの第3国への出国に内内合意したとの噂というか情報が米国筋から流され、すぐさまロシア大統領府の報道官がこれを否定したことは昨日報告しました。 ところが、日のal qods al arabi net は、ラブロフ外相が1日記者会見で、ロシアがアサド出国に合意したとの報道は「汚いリークである」と非難したと報じています。 外相はまた、「我々と協力している米国人たちは、われわれの明確な立場…シリアの政体に関してはシリア人だけが決められるという…に疑問を挟むことはできない。事実を曲げるこの汚いリークから、我々は米国が域内及び欧州の同盟国に対して

  • 中東の窓 : 難民の新しいルート(エジプト)?

    難民の新しいルート(エジプト)? 2016年02月29日 15:23 エジプト難民 トルコを経由する難民の大波が欧州諸国の大きな問題になっているところ、al jazeera net は、リビア、トルコ経由の人間密輸が難しくなったので、密輸業者はエジプトを難民密輸の主要基地にしようとしている、と欧州諸国が危惧していると報じています。 密輸専門家は、抜け穴を見つけられると、別の抜け穴を見つけ出すと言われていますが、人間の密輸でも同じことが起きるのでしょうか? al jazeera netの記事の要点のみ次の通り EUの責任筋は、難民の、密輸業者は、トルコとリビア経由が難しくなったので、、エジプトからのルートを活性化させようとしていると危惧している。 EUの責任筋はロイターに対して、アレキサンドリア等の密輸が1年間は下火だったのが、活性化する可能性があると打ち明けている。 このルートでは、特にシ

  • 中東の窓 : 最近の中東情勢(個人的コメント)

    最近の中東情勢(個人的コメント) 2016年02月28日 18:44 中東関連ロシア 先ほど、昔からの友人が中東地域の専門家の講演の趣旨を教えてくれたので、それに対して取り敢えずのコメントをしておいたので、あまり変わり映えはしない、いつもの繰り返しですが、こちらのコメントだけ(先方のㇵ著作権問題もあるかも)下に紹介しておきます。 いつものような趣旨で、あまり新味はないので、暇な方はお読みください。 現地の専門家の話に反論は勿論、付け加えることもありませんが、何かコメントしないとまたまた叱られそうなので、取りあえず簡単なコメントをしておきます。まず、シリアの停戦ですが、基的にはロシアの意向如何でしょう。死に体になっていたアサドを救い、反政府軍を追いつめているのはロシアですから、ロシアの意向如何で基的な流れは決まるのではないでしょうか?勿論、反政府軍は分裂しており、ISとヌスラ戦線という停

  • 中東の窓 : シリア分裂可能性に関する国務長官の発言

    シリア分裂可能性に関する国務長官の発言 2016年02月24日 22:01 シリアアメリカの外交政策 腐っても鯛、などと言ったら失礼だが、このままでいけばシリアが分裂することもあり得るというケリー長官の発言(先ほど紹介済み)は、アラブメディアにとっては、かなりのショックであったようで、al  jazeera net などは最近のSyriaの勢力図と共に、アラブ消息筋の間で、長官の発言の真意に関する憶測が始まていると報じています。 一番のショックは、条件付きの可能性の問題としてでも、米国政府が初めてシリア分裂の可能性に触れた事実の由。 そして、シリア分裂の可能性は、シリアのみならず、レバノンやイラク等の周辺国にも深刻な影響を及ぼす可能さえあるとしています。 米政府の意図については、シリアが分裂した場合に備えての心理的準備であろうというものや、これはシリア政府と反政府派に対する警告であるとの見

    中東の窓 : シリア分裂可能性に関する国務長官の発言
  • 中東の窓 : トルコ、サウディの地上部隊のシリア介入の可能性

    トルコ、サウディの地上部隊のシリア介入の可能性 2016年02月13日 20:21 トルコサウジアラビア サウディがシリアへの地上部隊派遣の可能性に言及し、UAEとかバハレンが、傘下の用意ありとしたときには、かなり宣伝的要素があり、すぐ実行されるわけではないのではないかなどとのんきに考えていましたが、どうやらかなり現実性を帯びた話になってきました。 一つにはトルコ外相が、IS対策には包括的戦略が必要としてきたが、そのような戦略が決められれば、トルコとサウディは地上部隊派遣の用意があると語ったとのことです。 それだけならば、口先だけの強がりとの見方もできるかと思いますが、同外相は同時にサウディは近くトルコの空軍基地(インチェリック基地の模様)に戦闘機を送ることになっていて、基地の状況を見るために、既にサウディ要員が到着したと語ったとのことです。飛来するサウディ空軍の機数等は不明です いずれに

  • 中東の窓 : ISの産油施設等に対する脅迫(警告)リビア

    ISの産油施設等に対する脅迫(警告)リビア 2016年01月21日 21:22 リビアIS リビアに関しては、昨日統一政府の閣僚が指名されたというニュースを報告しましたが、この統一政府が現実に機能するのか(まずはトブルク議会の承認が必要か?)の問題はありますが、下記のようなISの警告(脅迫)もあり、リビア問題の政治的解決は、どうやら時間との競争を強いられているように思われます。 al qods al arabi は、ISが既に攻撃して燃料タンクが炎上しているシドラの石油積み出し施設に加えて、他の施設に対しても攻撃を加えると警告したと報じています。 それによると、ISのメンバーが21日、そのネットで、「今日はシドラとラアスタヌーラ港だが、明日はal bariqa港で、その次はトブルク港、al sirir ,jalu,al kafraだ」として、そのほかの港も攻撃すると予告(警告)したとのこと

  • 1