ブックマーク / horikawad.hatenadiary.com (16)

  • 「ヒアリ死亡例は確認されなかった」という一部報道を検証する - クマムシ博士のむしブロ

    テレビのニュース報道が「環境省の調査により海外でのヒアリによる死亡例は確認できなかった」と伝えていた。 news.livedoor.com 国内で相次いで発見されているヒアリについて、海外での死亡例は確認できなかったとして、環境省はホームページから表現を削除した。 日テレNEWS24 しかし、このブログの前回の記事でも検証したように、アメリカではヒアリの死亡例が確認されているのは明らかだ。 horikawad.hatenadiary.com 1998年までに累計で少なくとも44例のヒアリによる死亡ケースが確認されている。そして、これはだいぶ少なく見積もった数だ。個々の死亡ケースは、たびたびニュースになっている。たとえば2016年には、母親が死去した翌日に、葬式のアレンジのために干し草の上で電話をしていた娘が、ヒアリに襲われて亡くなったことが報告されている。 www.independen

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  • 『ヒアリの生物学』でヒアリの生態を知る - クマムシ博士のむしブロ

    Image: Insects Unlocked (Creative Commons CC0 1.0 Universal Public Domain Dedication) 2017年5月、神戸港で国内では初となるヒアリが発見された。さらに同年6月には名古屋港と大阪港でもヒアリが確認された。ヒアリは原産地の南米からアメリカ、オーストラリア、そしてアジア諸国へと侵入、定着しており、その分布域を拡大している。 ヒアリは針をもち毒を打ち込んで攻撃し、場合によっては人間を死に至らしめるともある。このことから、国内のメディアでも「殺人アリ」ヒアリについて大きく取り上げるようになってきたが、この侵略的外来種が実際にどの程度脅威となりうるのかについて、正確かつ詳細な情報源が限られているのが現状だ。 この生物について国内で入手できる情報源のうち、もっとも豊富な情報を提供してくれるのが書籍『ヒアリの生物学』だ

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  • NASAが発表した「TRAPPIST-1の系外惑星群」のインパクト - クマムシ博士のむしブロ

    Image credits: NASA/JPL-Caltech (images used under NASA media usage guidelines) アメリカ時間の2017年2月22日、NASAは系外惑星に関する新たな発見について記者会見を開いた。その新発見の内容とは、「ひとつの惑星系に7つの地球サイズの系外惑星が存在すること」だった。これら7つの系外惑星のうち、3つは地表に液体の水が存在しうるハビタブル(生命棲息可能)な惑星である可能性が示された。 生命を宿せるような「第二の地球」候補になりうる系外惑星が3つも同じ惑星系内で確認されるのは、初めてのこと。今回の発見は、我々が想像していた以上に太陽系の外には生命の星がありふれていることを示唆する、重要な発見といえる。 ・系外惑星とは 系外惑星とは、太陽系の外に存在する惑星のことである。これらは恒星の周りを公転している。観測技術の発

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  • クマムシ博士はLINE株式会社に抗議します - クマムシ博士のむしブロ

    苦労して撮った  クマムシの写真 気づいたらNAVER  無断転載ん ひとつだけじゃない  いっぱい確認 その写真  おまえのじゃなくmine すかさず抗議の  メールを送信 なのに削除  しないんだLINE 厚顔無恥さ  転載の天才ん 著作権語る  ドヤ顔役員 もうけっして  ゆるさないん 【関連記事】 horikawad.hatenadiary.com

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  • わけ - クマムシ博士のむしブロ

    ※追記:お願いを聞いてもらえました。 お願いのわけ。 1. 自分のブログの記事からハフポに寄稿しても良いものをハフポ担当者に送って掲載してもらう、という双方の約束を取り交わす。 ↓ ↓ 2.いつの間にか、自分のブログに投稿した記事が、断りなくハフポに転載されるようになる。 ↓ ↓ 3.こちらが転載を許可していないハフポの記事の削除を求めたら、ハフポ側から「それはできん」、私「アーレー」。 ↓ ↓ 4.なんかハフポの規約がヤバいことに気づく。 コンテンツをサイトに投稿することで、お客様は当社(中略)において当該コンテンツを発表し、また改変、修正または保存する権利、ならびにサイトのプロモーションおよびマーケティング目的で当該コンテンツを配布および利用する権利を与えることになります(中略)お客様は、お客様による利用規約違反または表明・保証違反の結果、当社が被る損害について責任を負います ハ

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  • NASA発表の「エウロパに間欠泉の存在」の意味を考える - クマムシ博士のむしブロ

    Credit: NASA Goddard 現地時間の2016年9月26日にNASAで会見が開かれ、「木星衛星エウロパから吹き出す水と思われる物質を観測した」と発表した。 NASA’s Hubble Spots Possible Water Plumes Erupting on Jupiter's Moon Europa これは先日、小野雅裕さんや藤島皓介さん、そしてここで予想した内容とほぼ一致。今回の予想は優しかった。ただ、私が希望的観測で予想していたエウロパ全域での間欠泉の存在や、有機物の検出については、今回の発表に含まれていなかった。 horikawad.hatenadiary.com エウロパの地表は厚い氷で覆われており、その下には内部海があると信じられていた。液体の水があれば、生命体が潜んでいても不思議ではない。NASAはエウロパの探査計画に力を入れている。 さらに、もしエウロパに

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  • NASAの「木星衛星エウロパに関する驚くべき発見」を予想する - クマムシ博士のむしブロ

    Credit: NASA, Michael Carroll NASAオフィシャルサイトによると、「木星の衛星のエウロパの内部海に関連すると思われる活動についての驚くべき証拠」についての記者会見を現地時間9/26の14:00(日時間9/27未明)に開くようだ。 NASA to Hold Media Call on Evidence of Surprising Activity on Europa: NASA これまでに「ヒ素をDNAに取り込む細菌」や「火星表面に液体の水」など、私はNASA発表の予想を的中させており、なぜか恒例になってきたNASA予想。今回の発表内容も予想してみようと思う。 今回のNASAの告知文には、「エウロパ」「活動」「地下海」など、かなり具体的な情報が与えられている。過去の告知文にはもっと曖昧な情報しか掲載されていなかった。今回の予想難易度は高くなさそうだ。 さらに、

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  • 蓮舫氏の二重国籍問題と国籍法 - クマムシ博士のむしブロ

    ※写真は記事の内容とは関係ありません 民進党の蓮舫氏が保持している国籍状況が話題になっている。クマムシとは関係ないが、重国籍に関する備忘録として、件について記そうと思う。 ・重国籍になる可能性 父母が日人と外国人の組み合わせをもつ子どもは、日と外国の二重国籍になりうる。たとえこのような条件でも、外国側での手続きをしなければ、この子どもは外国国籍は有さず、日の国籍しか持たないこともありうる。ただ、このような場合でも、所定の手続きをすれば、後から外国国籍を取得することは可能だ。 また、アメリカのように出生地主義を採用する国では、生まれた国の国籍も取得することができる。父が日人で台湾人の子どもがアメリカで生まれた場合、日台湾アメリカの3つの国籍を取得できる可能性がある。 ・日国籍を選択する場合の手続き 日の国籍法によると、未成年のうちに重国籍を持った場合は22歳までに、

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  • NASAの「ケプラーによる最新の発見」を予想する - クマムシ博士のむしブロ

    Image Credit: NASA 2016年5月10日(日時間は11日)、NASAが「ケプラーによる最新の発見」について記者発表します。 NASA to Announce Latest Kepler Discoveries During Media Teleconference: NASA このようなアナウンスが出ると予想してみたくなるのがクマムシ博士です。近年は二回連続でNASAの会見内容を的中させています。 horikawad.hatenadiary.com horikawad.hatenadiary.com 今回、記者会見で発表される内容は、ケプラーによる新発見とのこと。ケプラーが、どのような発見をしたのか。ついに地球外生命体、それも宇宙人でも見つけたというのか。はたまたクマムシでも見つけたのか。 残念ながら、それはありえません。ケプラーのスペックでは、生命体やその痕跡をつかむ

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  • お知らせ - クマムシ博士のむしブロ

    えー今回はあまり楽しいお知らせではありません。 ここ2〜3年くらい、スーパーサイエンスハイスクールなど高校生の研究発表会や生物系のイベントなどで「クマムシ博士の知り合い」と名乗る男性(眼鏡を装着した短髪細身、年齢50歳前後)が女子高校生や女子大学生に近づき声をかけ「いろいろ教えてあげるからお茶を飲みに行こう」と声をかけて誘う事案が発生しているようです。これまでに、この人物から接触を受けた複数の方からこちらに報告が寄せられています。 この人物は私とは一切関係がありません。もしかしたら、何かのイベントなどで話をしたことがあるかもしれませんが、親密な間柄ではまったくなく、何か一緒に活動をしたことも一切ありません。 4月10日に開かれるクマムシ学研究会にもこの人物が参加してくる可能性があります。もし会場で私の名前を出す形でアプローチされた場合は、上述のことにご留意ください。また、もしもこれまでに、

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  • 「所さんの目がテン!」でクマムシ特集 - クマムシ博士のむしブロ

    3月27日の「所さんの目がテン!」はクマムシとくしゅう。むきゅーーーんhttps://t.co/1SPMTfHj2y pic.twitter.com/3Tye6OkqNV— クマムシさん (@kumamushisan) 2016年3月20日 2016年3月27日(日)の午前7時から「所さんの目がテン!」で「クマムシの科学」と題したクマムシの特集が放映されます。民放ではおそらく初となる、ひとつの番組まるごとクマムシ特集。 所さんの目がテン! 番組では、クマムシの採集や耐久実験を行ったり、そして全体の監修で協力させてもらいました。今回のクマムシ企画、この番組に出演している日テレビアナウンサーの桝太一さんが中心になって実現。以前、このブログにはこんなコメントももらっていましたが、現実のものとなりましたね。 クマムシを研究している高校生の「脚ポンプ仮説」について - むしブロ 所さんの目がテンで

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  • 不老不死の生き物と幹細胞 - クマムシ博士のむしブロ

    人類の夢、不老不死は、まだ現実のものとなっていない。しかし、自然界には、不老不死を実現した動物が存在する。 ヒドラはクラゲやイソギンチャクなどと同じ刺胞動物に属する、不老不死の動物だ。淡水環境に生息し、体長はおよそ1センチメートルほどで、頭に長い触手をもつ。この触手には刺胞とよばれる毒針のような器官があり、これで動物プランクトンなどをバシっと麻痺させて補する(下はミジンコを捕らえるヒドラの動画)。 ヒドラは100年ほど前から不死身説が唱えられていたが、この生き物が不死身であるというコンセンサスがとれたのは、割と最近のことだ。 アメリカのMartinez博士は、無性生殖するヒドラを1匹ずつ容器に入れて飼育し、継続して観察した。産まれた個体がいれば、すぐさま取り除き、4年間にわたってヒドラが死ぬかどうかを調査した。 その結果、4年の間に死亡するヒドラは、ほとんど見られなかった。もちろん、もっ

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  • 超高校級とよばれたイケメンサイエンティストの野望 - クマムシ博士のむしブロ

    世の中には天才児とよばれる子どもが稀に存在する。ゲノム解析ツールG-languageの開発者、慶應大学特任講師の荒川和晴氏も、少年時代にきっとそうよばれていたに違いない。 4台のスクリーンで解析作業をする荒川氏 (慶應大学湘南藤沢キャンパスにて) 研究室はコテージのような造りになっている 「なぜ世界中の人々は神や宗教を作りだしたのか?その思考の源となる脳のメカニズムはどのようになっているのか?」 こんなナイーブな疑問を持ったことが、生命科学の道に進んだきっかけだ。高校時代に北米の数学コンテストで3位をとり、大学入学時には教授から超高校級とよばれ、大学院修士課程入学後に3年半で博士号を取得した荒川氏。 そんな人並み外れた経歴をもつ彼が今、クマムシにはまっている。彼には、生命現象を数学的に定義づけたいという野望がある。そして、クマムシは、この野望を成し遂げるための最適な研究対象なのである。 ク

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  • 科学報道に大切なこと - クマムシ博士のむしブロ

    ある若手記者によって書かれた、科学報道に関する産経ニュースの記事が叩かれている。 科学取材…専門用語飛び交い理解不能の世界、頭が真っ白に: 産経ニュース 内容は、文系出身の若手記者が記事作成のために研究者の取材をするものの、研究者が話す専門用語や研究意義が理解できずに悪戦奮闘するというものだ。 この記者に対して、理系の教養に欠けること、そして、取材前に予習をしないという姿勢に、多くの批判が寄せられている。記事中の「わかりやすい記事を書くために凡人こそ記者になればいい」という一文も、多くの科学好きの神経を逆撫でしている。 ちなみに、この記者がその時の取材で書いたのが以下の記事だ。 「筋力の衰え測ります」 屈伸でOK 立命大が開発: 産経ニュースwest この記事に対しても、「科学的な説明が不十分」などの批判が寄せられている。同じ研究成果を報告しているマイナビニュースの記事と比べて論じている人

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  • 研究者に一番必要なもの - クマムシ博士のむしブロ

    いいかい、自国以外で研究者として生き残るのは当に困難だ。最後までサバイバルする研究者に一番必要なものは何かわかるかい? 頭脳じゃない、そのクラスの研究者の頭脳はみんな同じくらい高いからね。 一番大切な事は、研究への情熱、一途の献身、毎日今日死んでも悔いはないという思いで実験に臨む、研究に人生を賭ける姿勢だ。 全身にアドレナリンが溢れてきて喧嘩した直後みたいに身体が震えてきて鼻の奥がツーンとしてくる、その状態で実験開始のホイッスルが鳴るのを待つんだ。 うまくは言えないけれどこれが研究人生だ。君が当に研究を愛しているならとことんまで愛してやれ。 君の研究成果で全然違う国の人々を熱狂させてあげるんだよ。それは当に素晴らしい経験なんだよ。 【参考記事】 パク・チソン「日人のイメージは良くなかった」:マンチェスター・ユナイテッド大好き野郎ブログ 【お知らせ】このブログがになりました クマム

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  • ヤマトシジミの奇形は原発の影響によるものなのか - むしブロ+

    原発や放射線関連の話題をブログで触れると面倒なことになるのでこの記事はメルマガに書こうと思ったが、社会的な意義を考えてやっぱりブログに書くことにした。 先日、琉球大学のグループにより、福島第一原子力発電所から飛散した放射性物質の影響によりヤマトシジミというチョウに奇形が生じている、という旨の研究結果が報告された。 チョウの羽や目に異常=被ばくで遺伝子に傷か−琉球大: 時事ドットコム The biological impacts of the Fukushima nuclear accident on the pale grass blue butterfly: Scientific Reports 時事ドットコムのニュース記事にでていた以下の研究者のコメントには激しい違和感を覚えざるをえない。 大瀧准教授は「影響の受けやすさは種により異なるため、他の動物も調べる必要がある。人間はチョウとは

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