卵からふ化した直後に飢餓状態になると、本来雌になるはずのメダカの一部が雄になることが分かったと、名古屋大や山形大などのチームが6日、英科学誌に発表した。体内の脂質の量が減ったことが性転換の引き金になったとみられる。 田中実・名古屋大教授(生殖生物学)は「栄養が不十分な環境では、雌として卵を産むよりも、雄になって多数の精子をまく方が子孫を残すのに有利なのではないか。雄を増やすことができれば、精巣を食べる白子などの生産増につながるかもしれない」と話した。 哺乳類やメダカの性別は通常、雄に特有のY染色体の有無で決まり、Y染色体を持つと雄になり、ないと雌になる。