報道番組のキャスターが野球選手と不倫したとされ、責任をとって番組をとりあえずは降板した。 この一連の展開を裏付け、私たちがある種の納得をする背景に“倫理”というものがある。この倫理がある以上、守られるべきは家庭であり夫婦で、それを侵す独身女性のほうに非が偏りがちだ。 今回のケースでは男性は髪を切ることで世間に謝意を表明した。なら、女性だって髪を切って番組に出続けたらいいと、私なんかは思ってしまう。 それ以降のメディアでの解説では、もっぱら、その女性の性癖や酒癖みたいなものに帰着され、我々が共有する倫理を疑うところまでには至らない。 なぜ、野球選手が2軍に落ちず、キャスターが降板したか。職業がもつ社会的意味合いからか。なら、なぜ、このキャスターの一度目の不倫発覚の相手男性が議員であった時には、その意味合いにおいての処遇が機能しなかったのか。 キャスターはしょせん一企業が決めた人事だが、議員は