あなたが社長ならどうする? さて、このように世界チャンピオンの位置にありながら、存亡の危機に面している会社をどうすればいいのか。資産も世界的なネットワークも持っている。しかし、主力事業が突然死を迎えようとしている。自分がこの会社の社長なら、どういう選択があるかを考えてみてほしい。 基本的には二者択一しかない。 一つは「資産のあるうちに会社を解体する」という方法だ。つまりリクイデーション(liquidation:清算、整理)である。会社の資産を売ってしまって、株主に資本を返してしまうのだ。会社のあらゆる資産をキャッシュに変えて、株主に還元する。株主にとっては、現在の株価よりも大きなリターンが期待できる。 こういうやり方は日本では珍しいのだが、将来が期待できないのに会社を維持し続けて、多額の負債を抱えてから倒産するよりも、資産のあるうちに自ら解体することも意味のある選択である。リ