肺炎の感染拡大を恐れた北京市北部の農村では、部外者が車で村に進入できないように、盛り土で道路をふさいでいた(30日、北京で)=片岡航希撮影 【北京=中川孝之】新型コロナウイルスによる肺炎で、流行源の中国湖北省武漢市を出た住民約500万人の処遇が大きな問題となっている。中国政府は各地のホテルへの隔離を進めるが、所在の把握は難航しているようだ。感染が全国に広がる中、不安に駆られ、部外者を立ち入らせないよう道を塞ぐ村も出ている。 人口約1100万人の武漢市からは、約500万人が春節(旧正月)の旅行や帰省で市外に出たまま、23日の事実上の封鎖措置で自宅に戻れなくなった。市観光当局によると、27日時点で海外に滞在中の人も約4000人に上る。 ネットメディア・澎湃新聞によると、出張でシンガポールを訪れていた武漢市の男性は、23日の封鎖当日にいったん飛行機で浙江省杭州まで戻ったが、ホテルの宿泊を拒まれた