今年のNHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』では、鎌倉幕府草創期の有力御家人のひとりである梶原景時を歌舞伎俳優の中村獅童が演じた。景時は幕府において、御家人たちを監視する侍所別当を務め、やはり有力御家人であった上総広常に謀反の疑惑が浮上したときには、鎌倉殿の源頼朝から誅殺を命じられ、実行する。 ただし、劇中で佐藤浩市が演じた広常にはあくまで謀反の意志はなく、頼朝(大泉洋)がほかの御家人たちへの見せしめのため殺すと決めたにすぎなかった。殺害のシーンでは、広常が景時と双六をして負けた直後、いきなり斬りつけられ、そばにいた主人公の北条義時(小栗旬)に助けを求めながらも結局かなわず、そのままとどめを刺されたのが強く印象に残る。