私が学生をやっていた頃、退屈は敵だった。 どう時間を潰して良いのかわからない時間があちこちにあって、手持無沙汰を喜ぶより「退屈は邪魔」だと感じていた。退屈を埋めるため・暇をつぶすためにはカネがかかる。それか友達の集まっている場所まで行かなければならない。仕方が無いので手近なゲームや既読の本で時間を潰すこともあったが、退屈なものはやはり退屈だった。 インターネットがやってきてから、私は退屈からかなり解放された。テレホーダイをやめてADSLに移行してからは、自宅にさえいればいつでも退屈を追放できるようになった。さらに一歩進んで旅先でもインターネットを欠かさなくなると、滅多に退屈しなくなった、退屈や手持無沙汰は手許の端末がすべて吸い取ってくれる。「有意義な時間が過ごせる」というわけだ。無駄な時間などどこにもない。すべての時間を、なにかしらの学習や娯楽に埋めかえられる。いつでもどこでも誰とでもコミ