前回,タスクかんばんが,現在の状況を見える化するものであり,先を見通すような視点は持ち合せていないことを説明した。この「先を見通す視点」で「進ちょく状況の見える化」を実現するのがバーンダウン・チャートと呼ばれるチャートである。バーンダウン(burn down:燃え落ちる,全焼する)チャートは,一般的なチャートにありがちな右上がりではなく,右下りになっている。チャートを作成する際には,縦軸に残りの作業量を,横軸に時間を割り当てて日々の残り作業量をプロットしていく。右下,つまり残り作業量がゼロ(=全焼)になれば,すべての作業が完了するというわけだ。 バーンダウン・チャートは,元々リリースまでのバック・ログ(プロジェクトとして実施する必要があるすべての作業)の残量を視覚化するチャートだったが,現在はイテレーション単位でのタスクの残作業量(デイリー・バーンダウン・チャート)の見える化にも使われてい