読者の中には特殊部隊のエージェントとして、悪の組織と日夜戦っている方もいることでしょう。上司やクライアントからの連絡は電子メールで、となると作戦の指令や顧客情報、アジトの地図といった機密性の高い情報がインターネットに平文で流れてしまい、敵に諜報され放題です。 テープやDVDなどの物理媒体であれば、特定の相手以外が受け取った時点で爆破するといった古典的な方法が使えますが、電子メールの場合はそうもいきません。そんな悩みを解決するために、今回はメールを暗号化して送受信する方法をご紹介します。 メールの暗号化とGPG鍵 今回はメールの暗号化方式としてOpenPGPと、その実装であるGnuPGを使います。これはGnuPGがUbuntuコミュニティで一般的に使われているためです[1]。 仕組みは単純で、メールの本文を送信相手の公開鍵で暗号化し、そのファイルをマルチパートとして添付する(PGP/MIM