小川 大地 日本ヒューレット・パッカード 前回は、VMware Fault Tolerance(FT)の核心となる「VMware vLockstep」技術の内部動作を見ながら、2台のホストで処理を同期させる手法を説明した。今回は、二つの仮想マシンを一体化させる仕組みやプライマリVMがダウンしたときの振る舞いを中心に解説する。 VMware Fault Tolerance(FT)の設定は簡単である。まず、管理ツールであるvSphere ClientのGUI上で仮想マシンを選択し、右クリックで表示されるメニューから「フォールトトレランスをオン」を選ぶ。実行すると、FTによる保護に向けた準備が始まり、その仮想マシンがプライマリVMとなる(図1)。 次に、セカンダリVMを稼働させるホストが選択される。セカンダリVMを稼働させるホストの選択には、VMware DRS(Distributed Reso