特集ワイド:橋下現象を読む/中 御厨貴・東大名誉教授/鹿島茂・明治大教授 大連立?冗談じゃない 逃げ切り世代が支持層 ◇「首相あり得ない」−−政治学者・東大名誉教授、御厨貴さん(61) 政治学者、御厨貴・東大名誉教授とフランス文学者で西洋近代史に詳しい鹿島茂・明治大教授による、橋下徹・大阪市長をめぐる対談。2回目は、政局の行方と「日本維新の会」の行き着く先について語ってもらった。【まとめ・小国綾子】 −−橋下市長の支持層についてどう考えますか。 鹿島 案外年配者ではないか、と思います。 御厨 僕もそう思います。 鹿島 日本には、保守を支えてきた層、つまり保守による利益享受層がいなくなってしまった。従来、既存のシステム下で仕事も暮らしも右肩上がりになる人々が保守政党を支えてきた。しかし今は全体が右肩下がり。結果、中高年の保守層全体に政治へのいらだちが広がっている。 中高年層にとって一番良いの
雑草に覆われた更地が広がっている南三陸町志津川地区。右手前は防災対策庁舎。震災発生から1年半が経過しても被災地の復興は進んでいない=宮城県南三陸町で2012年9月6日、本社ヘリから丸山博撮影 東日本大震災の被災地復興が進まない。多額の復興予算がつぎ込まれているはずなのに、なぜ? 支援を待ちわびる被災地からは「予算にシロアリがたかっている。復興に関係ない事業に使われている」との実に厳しい批判が聞こえてくる。【瀬尾忠義】 12年度、復興費などを管理する復興特別会計(復興特会)では、復興増税や復興債の発行などで3兆7754億円の予算が確保された。13年度予算は今が策定作業の真っ最中。各省が7日に提出した概算要求では、復興特会は4兆4794億円。12年度当初予算比で18・6%増に上る。 だが「港の復興は進んでいないし、津波に襲われたJR仙石線の野蒜(のびる)駅は3・11から放置されたまま。復活を目
◇自由な個人の連帯こそ 3月の震災以降、しきりに連呼されるようになった言葉に「絆」がある。「3・11」「帰宅難民」「風評被害」「こだまでしょうか」といった震災関連の言葉とともに、今年の流行語大賞にも入賞を果たした。 確かに私たちは被災経験を通じて、絆の大切さを改めて思い知らされたはずだった。昨年は流行語大賞に「無縁社会」がノミネートされたことを考え合わせるなら、震災が人々のつながりを取り戻すきっかけになった、と希望的に考えてみたくもなる。 しかし、疑問もないわけではない。広辞苑によれば「絆」には「(1)馬・犬・鷹(たか)など、動物をつなぎとめる綱(2)断つにしのびない恩愛。離れがたい情実。ほだし。係累。繋縛(けいばく)」という二つの意味がある。 語源として(1)があり、そこから(2)の意味が派生したというのが通説のようだ。だから「絆」のもう一つの読みである「ほだし」になると、はっきり「人の
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く