親や先生の言うことを聞かない、学校生活に馴染めない、こだわりが強すぎる……。そんな子どもが身近にいる場合、大人は何をしてやれるのでしょうか。 東大先端科学技術研究センターで「異才発掘プロジェクト ROCKET」のディレクターを務める中邑教授は、「空気を読めない子どもを無理に矯正するよりも、大人の余裕で接してほしい」と話します。 中邑教授が上梓した『育てにくい子は、挑発して伸ばす』で紹介された、ビジネスや芸術の分野で活躍する2人の著名人と個性あふれる子どもたちのエピソードから、大人のふるまいを考えます。 ◆ ◆ ◆ ROCKETに参加している子どもは、基本的に集団行動が苦手です。空気を読んで、周りに調和して、その場の雰囲気がよくなる発言をキャッチボールする。そんな芸当は到底、できません。中学3年生のB君も、そんな1人。世に言うところの、「空気が読めない子」です。プロジェクトの途中で突然、へそ